瓶も缶も中身は同じだが…

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コーラやビールは、「缶より瓶がおいしいと感じる」という声を、たびたび耳にする。記者も缶より瓶派だ。同じ製品なのに、なぜだろう。実は中の成分が違ったりするのだろうか。

答えを求めて、日本コカ・コーラと清涼飲料水評論家に取材した。

「容器の特性や口当たりが関係していると思います」

そもそも中身が違うことはありえるのだろうか。取材にこたえた日本コカ・コーラ広報によると、

「コーラは、どこの国で飲んでも全く同じ品質、中身になっています。当然、味も変わりません」

と明確に回答した。同社の飲料は、製品名が同じであれば、容器が違っても中身は変わらないという。

では、なぜ味が違うように感じるのか。清涼飲料水評論家の清水りょうこさんに取材した。「味の感じ方は、個人差がありますが」と前置きをしたうえで、

「容器の特性や口当たりが関係していると思います」

と話した。詳しくは、こうだ。

「まず、瓶入り製品がおいしく感じるのは、ガラスの持つ特性、『内容物に影響しないこと』と瓶の『気密性の高さ』だと思います。気密性は缶も高いですが、直接口を付けて飲むと、金属が口に触れたり、金属の匂いを感じるため、味が違うと感じるのかもしれません」

清水さん自身も瓶派らしく、缶の場合は味に違和感を持つこともあるそうだ。

「金属の味が気になっていた時期があり、自宅で飲み物に使うスプーンをガラス製にしていたことがあります」

ペットボトルなら

容器がペットボトルなら、どうだろう。

「ペットボトルのほとんどは空気を通すので、炭酸ガスなどが少しずつ抜けていきます。未開封でも、保存状態によっては半年でボトルがへこんでいたこともありました。そのために味も変わるのだと思います」