マツダの命運を握る「米国」
21年にはマツダだけで年間15万台の生産能力を持つ、トヨタと共同出資するアラバマ州の工場が稼働することもあり、安定的な販売力が急務だ。
米国の販売台数はリーマン・ショック後10年3月期の21万台を底に、16年3月期は30万6000台まで回復。18年3月期も30万4000台を販売した。だが、4ドアのセダン系車種を中心にした販売競争が激しく、インセンティブ(販売奨励金)が高騰する中、マツダはインセンティブを抑えたこともあって売り負けてきた。
19年3月期から米国の販売店網整備のため、年間100億円を4年間にわたって投資する。黒が基調の「次世代ブランド店舗」は重点地域を中心に300店整備する。
焦点は、なんといっても21年に稼働するアラバマ州の新工場と、そこで作る新型SUVの成否だろう。年間15万台の車種と言えば、ほぼ「アテンザ」と同等。マツダの基幹車種の一角を占める。失敗は許されない。
北米自由貿易協定(NAFTA)に加盟するメキシコから米国への輸出も不透明。年間生産能力25万台を抱える既存のメキシコ工場は、「デミオ」と「アクセラ」を生産する。北米2工場がどう連携しながら、最適な生産体制を取っていくのかも重要だ。
マツダのお膝元である広島のサプライヤーにとっては、15万台と25万台という2カ国の工場に部品を別々に供給する必要がある。採算や人材をどう確保するか、悩ましいところだ。
