「マッハ超える衝撃波」専門家も驚く“爆轟”の瞬間、爆風で破壊されたフロア内部の様子も「非常に奇異な現象」なぜ発生?夏ならではの“特有の事情”が原因か

7月28日、熊本で最大震度7を観測した巨大地震の発生後、「イオンモール熊本」で2階部分が崩落する大規模な爆発事故が発生した。建物は壊滅的な被害を受け、現在も懸命な救助活動が続けられている。
【映像】イオンモールが…専門家も驚く“爆轟”の瞬間(実際の様子)
ニュース番組『わたしとニュース』では、元東京消防庁・警防部長の佐藤康雄氏の見解を紹介、国際政治学者の三牧聖子氏とともに、マッハを超える衝撃波を伴う「爆轟」の脅威、余震が続く中で進められる過酷な捜索活動について取り上げた。
■2階天井が崩落し瓦礫が散乱…100回を超える余震で難航する救助活動
地震発生から一夜が明け、イオンモール熊本の凄まじい被害状況が明らかになった。2階部分が完全に崩落した建物は、外壁が崩れ落ち、無残に折れ曲がった鉄骨がむき出しとなっている。
さらに、熊本県警提供の内部映像には、大きく崩れ落ちた天井と、通路や店舗スペースを埋め尽くす大量の瓦礫が映っていて、爆発の凄まじさを物語っている。かろうじて建物の骨組みは残っているものの、多くの物が木っ端微塵に吹き飛ばされているという凄惨な状況。ほふく前進でないと前に進めないような場所もあるという。
捜索にあたる救助部隊の前に立ちはだかるのが、断続的に発生する余震だ。地震発生以降、現地では震度1以上の地震が100回以上観測されていて、激しい揺れが起きるたびに捜索活動は一時中断され、安全が確保されてから再開するという過酷な状況が続いている。
これまでに女性2人の死亡が確認され、女性1人が心肺停止の状態となっているが、依然として安否不明者が残されており、今も懸命な捜索活動が続けられている。
■元東京消防庁・警防部長が指摘する「爆轟」とは?プロパンガス漏洩の脅威
なぜ、地震の発生後にこれほどまで凄まじい大爆発が起きてしまったのだろうか。建物が壊滅的な打撃を受けたことについて、佐藤氏は通常の爆発とは異なる特異な現象が起きた可能性を指摘する。
「あれだけ大きな建物が壊滅的に破壊されているというのは、非常に奇異な爆発現象だと思いました。爆発にはいわゆる“普通の爆発”と、“爆轟”と言ってマッハを超えるような衝撃波が出るものがあります。あれだけの破壊をしたということは爆轟ですね。みなさん記憶に新しいのは福島原発の1号機から4号機ですね。あれは水素ガスの爆轟で、あれだけ頑丈な建物も破壊されました。あれが爆轟のイメージだと思います」(佐藤氏、以下同)
この爆発の原因について、佐藤氏は大型商業施設ならではの「ガス配管」の構造に着目する。
「考えられるのはやはりガスだろうと思います。イオンモールとかああいうところは食堂などが1つのフロアにたくさんお店を出していますから。中華料理店なんかは火力が、プロパンガスの方が都市ガスより2倍強い。(火力のために)プロパンガスを引くことがある。集合配管のような形でプロパンガスをいくつかの店舗が使っていた。それが地震で配管がずれて、プロパンガスが大量に漏れた可能性も考えられる」
さらに、爆発を悪化させたのが季節特有の「密閉空間」という環境だった可能性も指摘する。
「ガスには臭いがついていて、漏れているということを知らしめるが、これだけ大きなところで、しかも地震という特異な状況ですので、なかなかガスが漏れていることに気づくのが遅かったかもしれません。今は暑いので、窓を閉めて冷房をかけていますから、密閉されている状態というのが爆発には一番良くない状態ですね。お客を避難させた後、30分ぐらい経ってから爆発したということですので、やはりガスがある程度充満して、大量に爆発しやすくなった状態で引火したのではないかと思われます」
■「一瞬で木っ端微塵に」「衝撃波がやばい」SNSでも衝撃広がる
この爆発事故を受けて、三牧氏は驚きを口にする。
「爆轟という特異な爆発ということで、本当に戦場で見られる爆撃のような大きな爆発。本当にどうなっているのか解明が待たれる。衝撃的ですし、これだけの映像がなかなか出てこないところも含めて、ライフラインの状況など(地震の影響が)様々に気になるところ」(三牧氏)
爆発が起きたイオンモール熊本。1階には、服飾店や衣料品店、レストラン街、さらに2階には、雑貨店や服飾店、映画館などがあった。
SNS上でも「イオンモールの爆発 凄まじくて驚いた」「側を走っていた車は大丈夫だったのだろうか」「衝撃波がやばい」「一瞬で木っ端微塵になっている」といった声が数多く投稿され、大きな衝撃が広がっている。
今回の熊本地震の被害について、高市総理は現時点で「死者は13人」と明らかにした。また、政府関係者によると、熊本県内では建物内に人が閉じ込められたという事案がおよそ50件発生しているという。
(『わたしとニュース』より)
