チームのために専門外の箱根駅伝を目指す…立大の中距離ランナー、青木龍翔
◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
チームのために箱根駅伝を目指す中距離ランナーがいる。5月の関東学生対校選手権。男子2部1500メートル決勝は、立大の青木龍翔(りょうと、4年)が3連覇を達成した。ラスト200メートルを圧巻のスパートで制し「夏合宿はチームと一緒に練習して、自分もハーフ(マラソン)を目指したい。駅伝に挑戦したい」と、話す姿が印象に残った。
全10区間がハーフマラソンほどの距離で構成される箱根駅伝。「中距離」と呼ばれる1500メートルを主戦場とする選手が出場するのは珍しく、青木も出走経験はない。ただ「自分が率先して長距離に挑むことで、チーム全体として変わっていけたら」と話したのには理由があった。立大は昨年、箱根予選会を次点と17秒差の10位でギリギリ通過し、今年1月の本戦は総合20位に低迷。駅伝チームの一員として青木も付き添いで帯同し「結果が出なくて悔しい姿を見ますが、自分は何もできない。悔しい」。大学最終年は選手層の厚くない立大の起爆剤となるべく異例の挑戦を決意した。
福岡・大牟田高時代は駅伝経験もあり、高林祐介監督(38)も「潜在能力はあります」と太鼓判を押す。「チームにとっても、専門外の選手が頑張ろうとしているって刺激になる」と学生スポーツらしい切磋琢磨が、立大の底上げも促進しそうだ。
夏の泥臭い鍛錬を仲間たちと乗り越えれば、10月17日に箱根予選会を迎える。「スピードの余裕感は他の人よりも持っているものがあると思う。チーム全体で挑んでいく」と青木。学生トップクラスの中距離ランナーが今秋、立大を躍進へ導く姿を楽しみにしている。(五輪担当・手島 莉子)
◆手島 莉子(てじま・りこ)21年入社。23、25年世界陸上や24年パリ五輪を取材。

