日テレNEWS NNN

写真拡大 (全11枚)

国会正常化をめぐり、自民党は高市総理大臣が出席する衆議院予算委員会での集中審議に応じることを野党側に伝えました。これを受け、皇室典範改正案は会期内に成立する見通しです。

■自民党、野党側の要求受け入れ

中道改革連合 重徳国対委員長
「(自民党から)集中審議については、与党国対の責任において会期内に実施する。今後の国会の正常化に向けて進めていきたい」

中道の重徳国対委員長はまた、皇室典範改正案の具体的な審議日程について、与野党で協議すると述べました。

これに先立ち自民党は、衆議院議員の定数削減法案を次の国会に先送りすることと引き換えに、皇室典範改正案の速やかな審議入りなどを野党側に求め、野党側は集中審議の開催を審議に応じる条件としていました。

自民党が、野党側の要求を受け入れたことで皇室典範改正案は近く審議入りし、会期内に成立する見通しです。

■「官邸からなかなか返答ない」自民担当者やきもき

7日に維新が譲歩したことで、国会はすんなり正常化するのかと思いましたが、8日も色々な動きがありました。ここからは政治部官邸キャップの矢岡亮一郎記者が「譲歩でもまた“要求” 国会正常化は?」「会期末まで9日 皇室の議論は?」の2つのポイントで解説します。

    ◇

自民党と野党・中道改革連合の幹部会談は、8日午前10時、正午前、午後3時、そして午後4時と断続的に4回もありました。

その裏で、自民党の交渉担当者がやきもきしながら繰り返していたのが、「官邸からなかなか返答がない」という言葉です。

午前10時の自民党と中道の会談の直後、ある野党幹部が「高市総理の集中審議を求めたがゼロ回答だった。与党にボールを投げ返した」と言っていました。

私たちは、政治や外交の状況を説明する時に「ボール」を例えに使いますが、7日は、与党が「定数削減は今国会は諦めます。だから、副首都・皇室典範の審議には、応じてくれますよね」というボールを野党に投げました。

ただ、午前10時の段階で野党側は「いやいや、高市総理には、衆議院でも集中審議に出席してもらわないと」とこれまでも求めていたのですが、改めて国会正常化に条件をつけて、自民党側に投げ返しました。

投げ返された自民党幹部、梶山国会対策委員長は、カメラの前でも「官邸からなかなか返答をもらえていない」と、わざわざ言うほど困り果てていました。

その後、断続的に自民党と中道の幹部が会談して、ようやく午後4時の会談で、自民党は、集中審議について「与党国対の責任において会期内に実現する」と回答しました。

幹部の1人は、官邸との調整はできていないことを示唆していますが、国会は、何とかギリギリ、衆議院でも正常化の流れができたというわけです。

■集中審議で「支持率上がることはない」

――高市総理の出席はなぜすんなり決まらなかった?

総理周辺を取材すると、「集中審議をやって、支持率が上がることはない」と率直に話しています。集中審議では、野党が総理を追及する場面が多いため、政府側にとってメリットが少ないと感じていると示唆しています。

特に今回で言えば、中傷動画などの追及をかなり警戒しています。また、中傷動画をめぐっては、高市総理は国会に「陳述書」を提出したいと話していました。

ただ、別の総理周辺は、「揉めると国会審議に影響する。会期末まで待った上で、もう提出しない形にできると良い」とも話しています。

■皇室典範改正案の審議「中継を検討していきたい」

――会期末まで9日、皇室典範改正案は会期内に成立する見通し?

皇室典範改正案は、10日に審議入りする方向です。また、7日にお伝えした参議院での審議をテレビ・インターネット中継なしにしたいという自民党の提案ですが、8日午後、自民党幹部は、前回の退位特例法や衆議院の対応を見ながら「中継を検討していきたい」と発言しました。野党側の強い反発を受けて、軌道修正を迫られている形です。

皇室典範改正案をめぐっては、政府・与党は「静ひつな環境」を訴えていますが、逆行する提案だったとも言えます。

改正案をめぐっては、立憲民主党には反対論も根強く、「立法府の総意」という前提も崩れつつあります。

政府には、いまこそ透明性の高い議論、政治姿勢が求められています。