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建国250周年の祝賀ムードの裏で、アメリカ国民の間では、民主主義への危機感が高まっている。市民からは「王の支配」との批判も上がる中、アメリカ民主主義の理念はどこへ向かうのか。

■「公式行事の私物化」批判も

建国250周年の祝賀ムードに包まれたアメリカ。しかし華やかな式典の裏で、国の根幹を揺るがす「民主主義の行方」への不安が広がっています。

独立記念日のイベントを「これまでで最も壮大なトランプ集会」と銘打ったトランプ大統領。今年11月の中間選挙をにらみ、共和党色の強い政治イベントになったことから、「公式行事の私物化」ではないかとの批判も上がりました。

記念行事には白人至上主義団体「パトリオット・フロント」のメンバー数百人も参加。白いフェイスカバーで顔を隠し、「アメリカを取り戻せ」と叫びながら市内を行進する姿は、市民に衝撃を与えました。

■64%が「民主主義の危機」

こうした光景を映し出すように、アメリカ国民の間では、民主主義への危機感が高まっています。ロイター/イプソスの調査では、64%が「アメリカ民主主義は危機に瀕している」と回答。さらに5人に2人は、「アメリカという国家は、今後250年持たない」と考えている事が分かりました。

またギャラップの調査では「独立宣言の署名者たちが現在のアメリカを見たらどう思うか」との問いに対し、「満足する」と答えた人はわずか19%。77%は「失望するだろう」と答えました。

独立宣言が署名されたペンシルベニア州出身の男性は「私たちが直面している脅威は、1776年に経験した同じ専制主義だ。2026年の今、王による支配がここにある」と訴えます。

アメリカ民主主義の試練」

シンクタンク・新アメリカ安全保障センター(CNAS)のリチャード・フォンテインCEOは、「アメリカ民主主義は、政治的な二極化と制度への信頼低下により試練の時を迎えている」と指摘。「民主主義には『現実に対する共通認識』と『最低限の信頼』が不可欠だが、いまのアメリカは両方失いかけている」と分析しています。

「自由」と「平等」を掲げて誕生したアメリカ。その理念を守り続けられるのか。建国250周年は、民主主義の現在地をつきつけられる試練の場となっています。