口コミだけではわからない【「女性のがん」に本当に強い病院】全国246ヵ所を一挙紹介

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本誌ではこれまでも、心臓血管外科のスペシャリストや肝胆膵手術の専門家、抗がん剤治療のプロフェッショナルなど、さまざまな分野の「身近で診てくれる名医」と専門病院を調査してきた。

大反響シリーズの第7弾となる今回は、女性のがん治療に強い病院を紹介していこう。

【前編記事】『大病院にも引けを取らない【女性のがんの名医】学会が認めた246人を一挙紹介…「切るか、残すか」決断を託すならこの人に』よりつづく。

珍しい「男性の乳がん」もカバー

治療はもちろん、中には乳がんの早期発見に注力している指導医もいる。神奈川県にある第二川崎幸クリニックの木村芙英氏もその一人だ。

「患者さんが最初に訪れるクリニックだからこそ、大病院とは異なる役割を果たすべきだと考えて、早期診断に力を入れています。現在、40歳以上の女性は2年に1回のマンモグラフィー検診が推奨されていますが、ここに超音波検査を追加すると、早期に発見できて進行がんが減るというデータもある。乳腺は皮膚から近いので、超音波検査で内部の様子が鮮明に見えて相性がいいんです」

おそらく大半の男性は「乳がん」と言われても、まったくの他人事だと受け止めているのではないか。しかし必ずしもそうとは言い切れない。木村氏が続ける。

「女性の患者さん100〜200人に対して1人と非常に珍しいですが、実は男性も乳がんになります。またパートナーが乳房に触って変化に気づき、それがきっかけで受診して、乳がんが見つかるケースも少なくありません。女性はもちろん、男性も意識してほしいですね」

ほかの病院で「手術は難しい」と言われても…

続いて婦人科腫瘍指導医だ。その一人でもある冒頭の金尾氏が、所属するがん研有明病院の特徴を語る。

「当院の最大の特徴は、ほかの病院で『手術は難しい』と言われた患者さんであっても、かなりの割合で手術を行い、腫瘍を取りきってしまう点です。たとえば進行した卵巣がんの完全切除率(腫瘍をすべて切除できる割合)は、全国平均で3〜4割ほどですが、当院では8割を超えていて2倍以上もある。

そのような環境で経験を積むため、技量が高い医師が育っていきます。しかも婦人科腫瘍を専門とする医師だけで25名が在籍しており、人的な手厚さも日本最高レベルだと言えます」

がんに特化した専門病院という点では、千葉県にある国立がん研究センター東病院も日本有数の治療実績を誇る。婦人科科長を務める田部宏氏は、進行性卵巣がんのスペシャリストだ。

「かつて卵巣がんは治すことが難しく、『延命治療が目的』と言われていました。ところが近年では、手術や薬物療法が進歩し、治る可能性も出てきています。

もともと産婦人科医は子宮や卵巣の専門家なので、骨盤の中の手術は得意です。しかし進行性卵巣がんは、お腹の中全体にもがんが広がる。横隔膜など上腹部の病変も摘出する必要があり、症例に応じて大腸外科や肝胆膵外科の先生にも協力していただくことで、肉眼的残存腫瘍ゼロ(完全摘出)を目指すことが、治療のうえで求められます」

「前がん病変」治療で未然に防ぐ

子宮頸がんと子宮体がんには、「前がん病変(将来がんへと進行する可能性が高い細胞や組織)」という前段階がある。その時点で治療できれば、一歩手前でがんを未然に防ぐことも可能だ。実際に取り組んでいる自由が丘ちあきレディースクリニックの飯塚千祥氏が解説する。

「婦人科腫瘍の専門医、指導医2人が常勤し、がんの予防に重点を置いて診療しています。とくに子宮頸がんの前がん病変である『異形成』は、レーザー蒸散術や円錐切除術などで簡単に取ることができる。手術自体は10分ほどで終わるので、当院では朝9時に来てもらえば、お昼には帰ることができます。小さな子どもがいる患者さんには好評ですね。

加えてHPVワクチンの接種も重要です。日本では'13年に国の定期予防接種になったにもかかわらず、有害事象報告を受けて、その直後に厚生労働省が接種推奨を停止してしまいました。ようやく接種率も回復してきたので、まだの人はぜひ打ってほしいですね。実は異形成を切除した患者さんでも、術後にワクチンを打つと再発率が下がるという論文が出ています」

女性にとっては大きな決断を迫られかねない病気だけに、本当の名医はどこの病院にいるのか、いまのうちから把握しておこう。

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週刊現代」2026年7月6日号より

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