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7. フォルクスワーゲンID.7 - 上級電動セダンのベスト

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:9点 コスト:8点

長所:この価格帯において、あらゆるカテゴリーの中で最も乗り心地の良いEV 非常に実用的 きびきびとしたハンドリングとこの上ない運転のしやすさは、昔ながらのVWらしい
短所:インフォテインメントの操作性は改善されたが、依然として時折使いづらい 主観的な魅力という点では、最も心を動かされる製品とは言えない 雨天時のトラクションコントロールの動作はややスムーズさに欠ける

【画像】完成度高し!フォルクスワーゲン初の電動セダン&ステーションワゴン【ID.7を詳しく見る】 全56枚

フォルクスワーゲンID.7は同社初の電動セダンであり、そしてステーションワゴン版のID.7ツアラーも導入されている。両モデルには、多くの魅力が詰まっている。長距離走行を重視するドライバーにとって良い選択肢であり、最高出力286psと最大トルク55.5kg-mを発生するシングルモーター仕様が標準となる。


7. フォルクスワーゲンID.7

「乗り心地は実に素晴らしく、このスタイルのセダンにふさわしい直感的なハンドリングを備えている。EV所有における実用面での要素においても競争力がある」
――イリヤ・バプラート(ロードテスター)

ロングレンジモデルには86kWhのバッテリーが搭載され、航続距離は640kmを超え、最大充電速度は200kWに達する。

ID.7は、これほど大型で重量のあるクルマにしては素晴らしい走りを見せる。テスラ・モデル3やBMW i4ほどスポーティではないが、非常にバランスの取れたクルマだ。機敏さを感じさせ、十分なパワーがあり、コーナーでのグリップも優れている。

日常の実用性に関しては、532Lのトランク容量とリムジン並みの後部座席スペースを備えている。この点では間違いなくクラス最高であり、家族全員が快適に過ごせるだろう。

フォルクスワーゲンのEVの多くは、これまで素材の質感の低さで批判されることが多かったが、ID.7はこうした懸念のほとんどを解消しつつある。とはいえ、インフォテインメント・システムの操作性は依然としてフラストレーションがたまるし、他のプレミアムモデルが持つ高級感には明らかに欠けている。

英国価格は5万1445ポンド(約1100万円)から。

8. テスラ・モデル3 - 航続距離と充電性能に優れたベスト・セダン

デザイン:7点 インテリア:7点 パフォーマンス:9点 乗り心地&ハンドリング:8点 コスト:8点

長所:優れたパフォーマンス 長い航続距離 改良でインテリアの質感が大幅に向上した
短所:不安定な乗り心地 使いにくいインテリアの機能 オートパイロット・システムには改善の余地がある

モデル3は、米国のテスラにとってこれまでと同様に極めて重要な存在であり、欧州での継続的な成長を牽引する役割を果たしている。優れたオールラウンダーで、2024年にマイナーチェンジを受け、デザインの刷新に加え、インテリアやテクノロジーのアップデートが行われた。


8. テスラ・モデル3

「最も安価でベーシックな仕様であっても、このテスラは競合セダンと同等の実用性、圧倒的なパフォーマンス、そして程よいハンドリングのダイナミズムを兼ね備えており、優れたオールラウンダーとなっている」
――リチャード・レーン(ロードテスト副編集長)

繊細でダイレクトなステアリングはモデル3の大きな魅力であり、ほとんどの走行状況で楽しく、運転に没頭できる。0-97km/h加速4.4秒と極めて速く、同価格帯のEVでこれに匹敵するものはほとんどない。

改良前のモデル3では洗練度と乗り心地が弱点だったが、最新型では若干改善されている。依然として理想的な快適さには及ばないものの、以前よりはるかに静かだ。

航続距離も伸びた。従来のエントリーグレードは410kmだったが、改良後は520kmとなっている。また、ロングレンジRWD仕様は750kmの航続距離を実現しており、これは多くのライバルを大幅に上回る数値だ。

さらに、英国向けの2026年モデルでは、2年前に導入された煩わしいボタン式ではなく、ウインカーレバーが採用されている。

英国では約4万ポンド(約860万円)から購入可能で、年々規模が拡大する市場において依然として競争力がある。

英国価格は3万7990ポンド(約815万円)から。

9. キアEV3 - 小型電動SUVのベスト

デザイン:9点 インテリア:9点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:6点 コスト:8点

長所:クラス最大級のバッテリー 優れたインフォテインメントと使いやすさ 広々とした室内空間
短所:性能の低いADAS 運転の楽しさに欠ける 月々の支払い額が高額

キアEV3は、一般的なドライバーにとって最もバランスの取れたEVの1つだ。AUTOCAR UK編集部は昨年、EV3を「2025年のベストEV」に選出したほどである。実用性、性能、航続距離、そして多用途性を手頃な価格帯で兼ね備えており、並み居る競合車の中でもはるかに魅力的な選択肢だ。


9. キアEV3

「一見すると革命的なモデルには見えないかもしれないが、EV3はかなりの成果であり、このクラスの競争を一段と激化させている」
――イリヤ・バプラート(ロードテスター)

重要なのは、8歳でも80歳でも居心地の良さを感じられる雰囲気のクルマだということだ。これは多くのクルマには実現できない感覚である。

81.4kWhという大容量バッテリーは競合車を凌駕し、604kmの航続距離を実現しているが、一番の決め手は価格だ。3万3055ポンド(約710万円)からと、このクラスでは間違いなく非常にコストパフォーマンスに優れたEVと言える。

英国価格は3万3055ポンド(約710万円)から。

10. BMW i7 - ベスト・ラグジュアリーEV

デザイン:9点 インテリア:7点 パフォーマンス:9点 乗り心地&ハンドリング:10点 コスト:4点

長所:抜群の快適性 印象的な洗練性 広々とした室内空間と質感の高さ
短所:デザインに洗練さが欠ける 航続距離が480km未満 競合車に比べて高価

伝統あるロングボディのリムジンに、EVパワートレインを搭載したi7。そのサイズと重量にもかかわらず、狭いコーナーでも絶対的な安定感を持ってラインを描けるという点で、まずBMWらしさがあり、EVであることは二の次である。車内は落ち着いた雰囲気で、さまざまなレザーやウッド素材が巧みに配置され、セカンダリーコントロールはカットガラスで作られている。


10. BMW i7

「約113km/hでの巡航時、周囲の騒音がわずか63dBAというのは実に印象的だ」
――マレー・スカリオン(デジタル編集長)

一方、後部座席では、乗員は旅客機のようなツインシートに座ることができる。「スリーピングシート」ポジションや個別スクリーンも完備されている。

さらに、BMWのルーフマウント型31.3インチ8Kシアタースクリーンも備わり、これまでのどのBMW 7シリーズよりも先進的で、広々としている。

英国価格は10万4230ポンド(約2240万円)から。

自分に合ったEVを選ぶには?

EVを選ぶ際、価格と航続距離が最大の決定要因となるだろうが、候補を絞り込む際に検討すべき要素は他にもいくつかある。

注目すべきポイントは以下の通り。

航続距離


現在のEVはまだ内燃機関車よりも高価なので、自分のニーズに合っているか慎重に見極めたいところ。

航続距離とは、1回の充電でどれだけの距離を走行できるかを示すもの。自分が普段の1週間でどれくらいの距離を走行するか考え、それを候補リストにあるEVの航続距離と比較してみよう。

航続距離が320〜400kmのEVなら、ほとんどのドライバーにとって十分であり、通勤を何回もこなせるだろう。高速道路での長距離移動が頻繁にある場合は、航続距離が480kmを超える電気自動車を検討するとよいだろう。

ただし、航続距離は、気温が低いと大幅に低下することを覚えておきたい。例えば、WLTP基準で400kmの航続距離を持つEVでも、冬場はバッテリーが暖まるのに時間がかかるため、実際の航続距離が10〜20%減少する。

価格

ほとんどのEVは内燃機関車より高価だが、この価格差は徐々に縮まりつつある。価格を比較して、すべてのニーズを満たすコストパフォーマンスに優れた1台を見つけよう。充電、保険、税金、将来のメンテナンスなど、ランニングコストも考慮に入れるべきだ。

充電速度

公共の充電器で充電する際、より高速な充電に対応していると便利だ。自宅での充電に関しては、ほとんどのEVが7kWまたは11kWの充電に対応し、夜間にバッテリーを充電できる。自宅で充電すれば料金を抑えられ、ほとんどの場合、毎晩充電する必要はない。

ちなみに、英国には約1万8000基の急速および超急速充電器がある。こうした充電ステーションは150kW以上の充電に対応しており、30分以内に充電を完了して出発できる。

サイズと実用性

定期的に乗客や荷物を運ぶ場合はSUVタイプが必要になるかもしれないが、短距離移動が主であれば小型のAセグメント車でも十分だろう。

まずはトランク容量を確認しよう。一部のEVにはフロントトランク(フランク)が備わっているが、たいていは容量が小さい。

また、EVは構造的に室内空間が広い。前席と後席の両方に座って、頭上と足元のスペースを確認しよう。現在販売されている7人乗りモデルはごくわずかだが、一般的に5人乗りモデルよりも重く、高価だ。

EVを買うべきか迷ったら

次のような場合は、EVをおすすめする。

・自宅や職場に充電器がある。
・ランニングコストの節約や排出ガスの削減を目指したい。
・毎週、決まった距離を走る。


EVがその人に適しているかどうかは、身の回りの充電環境、パワートレインに対する価値観、使用状況に左右される。

反対に、次のような場合には、EVは適していないかもしれない。

・公共充電器が限られた地域で長距離を走行する。
・自宅に充電器がない。
・長期的な節約よりも初期費用の安さを重視したい。

テストと選定方法

AUTOCAR UK編集部は現在英国で販売されているすべての新型EVを網羅的にテストしている。このリストに掲載されている各モデルも、すべて試乗や測定を行ったうえで評価している。

リストを作成するにあたり、幅広い購入者のニーズを想定し、多岐にわたるカテゴリーやセグメントから最適なモデルを選定した。例えば、最高のパフォーマンスを誇るモデルはヒョンデ・アイオニック5 Nであり、一方、日常使用に最適なのはキアEV3だ。


AUTOCAR Uk編集部は全車両を試乗し、細部の造り込みを検証した。

その他、以下の点についても評価を行った。

航続距離

EVにはさまざまな形状やサイズがあるが、航続距離は重要なセールスポイントだ。公平な評価を行うため、各モデルの公式WLTP航続距離と実走行距離を比較し、高速道路、田舎道、都市部など、多様な環境で走らせた。また、エネルギー消費効率(km/kWh)も測定した。

乗り心地と快適性

さまざまな道路状況において、乗り心地、ボディコントロール、ステアリングのレスポンスを評価した。さらに、室内の快適性、各種速度域での静粛性も分析した。

走行性能

加速性能とブレーキ性能を、満員時(乗員と荷物)と空車時の両方で評価した。

室内空間

前後席のヘッドルームとレッグルームを測定し、室内寸法やトランク容量も考慮した。また、チャイルドシートの取り付けのしやすさも評価した。

テクノロジー

車載インフォテインメント・システムについて、反応速度や操作性をテストし、スマートフォンとのペアリングの容易さも評価した。レーンキープアシストなどの先進運転支援システム(ADAS)については、その統合性を評価した。

よくある質問(FAQ)

公式WLTP航続距離と実走行の航続距離の違いは?

航続距離のメーカー公称値は、欧州ではWLTPというテストサイクルに基づいて算出される。これは、理想的な環境条件下で行われる標準化された実験室試験である。つまり、メーカー公称値は、実際の航続距離よりも長い場合が多いということだ。通常の走行条件では、地形、交通の流れ、天候など、考慮すべき要素がいくつかある。冬場には、EVの実走行距離は一般的に10〜20%減少する。

英国の公共充電器でEVを充電するにはどれくらい時間がかかる?

主に、充電器の出力と、お使いのEVが対応可能な最大充電速度という2つの要因に依存する。ほとんどのEVは400Vの電気アーキテクチャーを採用しており、最大充電速度は50kWから250kWまで幅広い。したがって、10%から80%までの急速充電には通常30〜35分かかる。上級モデル(ヒョンデ・アイオニック5 Nやポルシェ・タイカンなど)は800Vの電気アーキテクチャーを採用しており、270kWから450kWというはるかに高い充電速度を誇る。適切な充電器を使えば、20分未満でバッテリーを満充電にできる。

EVの維持費はガソリン車やディーゼル車よりも安い?


WLTP航続距離は、実際の使用環境での航続距離よりも大きくなちがちだ。

(英国の場合は)安いと言えるが、これは自宅で充電するか、公共の充電ネットワークを利用するかに大きく左右される。自宅にウォールボックス充電器があれば、kWhあたりの単価が大幅に安い(約5〜9ペンス=約10〜19円)EV専用電気料金プランを利用して、夜間に充電することができる。

したがって、フル充電にかかる費用は約5〜10ポンド(約1070〜2140円)となり、ガソリン(1Lあたり約340円)や軽油(1Lあたり約405円)を満タンにするよりも大幅に安くなる。もちろん、充電で得られる航続距離も要因の1つだが、節約効果は期待できる。しかし、公共の充電ネットワークに頼る場合、kWhあたりの単価ははるかに高くなるため、EVの充電にかかる総費用は内燃機関車の給油費用と大差ない。公共充電事業者の料金設定はさまざまで、例えば、Gridserve社は現在1kWhあたり82〜89ペンス(約176〜191円)、MFG社は79ペンス(約170円)だ。

英国のEV補助金(ECG)の対象となるモデルは?

英国政府はEVシフトを加速させるため、EV補助金(ECG)制度を通じて、新車の購入に際して1500ポンド(約32万円)または3750ポンド(約80万円)の補助金を支給している。低価格帯のモデルを対象としており、3万7000ポンド(約795万円)未満、場合によっては4万2000ポンド(約900万円)の車両のみに適用される。

メーカーには実走行距離、包括的な持続可能性、長期保証など、いくつかの厳しい基準が設けられている。対象となるかどうかの判断には、バッテリー製造や組立ラインからのCO2排出量を含む、車両生産時のカーボンフットプリントも考慮される。特に環境負荷が低いとされるモデルのみが、全額3750ポンドの補助の対象となる。