広島テレビ放送

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 地域の安全を守るため、日々巡回するパトカー。ひとたび事件や事故が起これば、すぐさま現場に駆けつけます。求められるのは確かな運転技術。新米パトカー運転手が取り組む訓練の1日を取材しました。

■広島県警・自動車警ら隊 阿部 響 技術指導官
「まずは1周、2周、指導員が説明しながらやるので。」

 広島県内各警察署などから選ばれた12人の若手警察官。経験の浅いパトカー運転の技術を養う10日間の訓練に臨みました。
 パトカーの運転技術は速度が重視されると思われがちで、若手の警察官も、はじめは勘違いする人も多いといいます。求められるのは『安全』です。その認識を徹底するための訓練でもあります。

 参加者のひとり、4年目の大前穂佳(ほのか)巡査長です。大学生のとき、父の勧めで警察官を目指しました。

■広島県警・自動車警ら隊 大前 穂佳 巡査長
「シンプルに(パトカーが)かっこいいな、というのが大きくて。自分が表にでて人前に立って話すのとかが好きで、その部分も相まって警察官が向いているのかなと。」

 “自動車警ら隊”に所属し、現場の第一線で初動対応などにあたっています。さらに高い運転技術を身につけるため、訓練に参加しました。

■指導官
「はい、いってみよう!」

 曲がりくねった道をバックで走行する訓練です。サイドミラーは使いません。

■広島県警・自動車警ら隊 阿部 響 技術指導官
「そうそう、戻す!戻す!」

■広島県警・自動車警ら隊 阿部 響 技術指導官
「山道とか離合したら下がらないといけない。本来は誘導員が誘導するんですけど、振り返ってみることで死角を減らす。あれも外輪差の事故なんですけど、そういうことがないように自分の感覚を養ってもらう。」

 10メートルを走行するのにかかった時間は、1分17秒でした。

■大前 穂佳 巡査長
「まだ踏んでいますよね。」
■阿部 響 技術指導官
「ちょっと微妙な感じ。」

 教官が、お手本を見せます。
 わずか15秒、技術の違いを見せつけられました。

 こちらはV字型のコース。古い団地や住宅地などを想定した訓練です。タイヤの位置を正確に把握する車両感覚が求められます。
 大前さんの挑戦です。タイヤを縁石に乗り上げることは許されません。車体を縁石ギリギリのところまで寄せ、1度の切り返しで通過しました。

■広島県警・自動車警ら隊 阿部 響 技術指導官
「緊急走行というとサイレンを鳴らしてというイメージがあるが、そうではなくて、確実に現場に行くための技術が必要なので、こういう訓練をしています。」

 そのほか、クランクやS字など様々な関門が待ち受けます。
 最後にやってくるのが「狭路(きょうろ)」です。その名の通り、車幅とほとんど同じ間隔で並ぶコーンに当たらずに通過しなければなりません。

■広島県警・自動車警ら隊 阿部 響 技術指導官
「今ここに何にもないからスルスル通るけど、ここにもし家があったとしたら、ここを壁と思って。全部コンクリートの壁があると思って。」

 アドバイスを受け、挑戦です。

■広島県警・自動車警ら隊 大前 穂佳 巡査長
「ギリギリ!ギリギリ!倒れとる・・・最後が、あれが難しい。」

 緊急走行では、冷静な判断で対応することが必要不可欠です。

■広島県警・自動車警ら隊 阿部 響 技術指導官
「焦らないように常に平常心を保ちながら、現場に着いてからが勝負。運転訓練は、あくまでも手段。そこをはき違えないように訓練を通じて教えていきたい。」

■広島県警・自動車警ら隊 大前 穂佳 巡査長
「人間なので現場に早く行かないとというのが先行して、どうしても気持ち急ぎがちになって、乗車したときの姿勢や後方確認、ミラー確認が浅はかになりがち。この訓練を通して、しっかり身につけて基本から徹底できるようにしたいと思いました。」

 10日間に及ぶ訓練を経て、大前巡査長は通常の任務に戻り地域の安全を守ります。

Q.一言で言うと、どんな警察官になりたい?
■広島県警・自動車警ら隊 大前 穂佳 巡査長
「頼って良かったって思ってもらえる警察官になりたいです。」

【テレビ派 2026年6月4日 放送】