多い年で8000万円 松茂町の「防衛省交付金」なぜ廃止?【徳島】
松茂町に対し、長年、防衛省から交付されてきた交付金が、近々、廃止される見通しとなっています。
一体どんな交付金なのか、なぜ廃止されるのか、取材しました。
(記者)
「海上自衛隊などが使用する徳島飛行場,、騒音対策として、国は松茂町に交付されてきた毎年8000万円余りの交付金を交付してきました。しかし、この交付金が減額していく方針だということです」
松茂町にある徳島阿波おどり空港、すなわち徳島飛行場は、自衛隊と民間航空会社が共用する空港です。
このため国、つまり自衛隊を所管する防衛省は松茂町に対し、空港の騒音対策として毎年、特定防衛施設周辺整備調整交付金という交付金を支給してきました。
その額は少ない年で2000万円、多い年で8000万円余りに上ります。
しかし、ここへきて段階的な減額と廃止の方針が出されています。
一体なぜなのでしょうか。
徳島空港は90年代以降海側へと拡張され、2010年には滑走路が現在の2500メートルへと延伸されました。
防衛省がおこなった騒音調査では、当初、62デシベル以上の「第一種区域」に約360ヘクタールがあたるとされましたが、その後、この範囲が16ヘクタールへと大幅に縮小、この中には民家も入っていないため、防衛省は調整交付金を出す条件が解除されたと判断しました。
今回、スマートフォンのアプリを使って騒音のレベルを計測してみました。
航空機が近づくと…。
(記者)
「測定した所80デシベルでした、これはパチンコ店やカラオケ店など、うるさく感じられる所と同じレベルです」
防衛省によりますと、騒音調査は飛行回数や機種ごとに長期間、複数回にわたって計測をおこなった結果だということです。
空港周辺に住む人達は。
(記者)
「近くに飛行場ありますけど、音とかどうですか?」
(空港周辺の住民は)
「ふつう」
(空港周辺の住民は)
「生まれ育ったのここなので、もう慣れてしまって」
(空港周辺の住民は)
「曇りの日はよく聞こえますね」
しかし、町にとってこの調整交付金は財政を支える貴重な財源です。
2011年度からこれまでに、あわせて7億6760万円が交付されてきました。
町ではこれまで道路整備やコミュニティバスの運行、子ども医療費助成などに活用してきています。
こうした事情を配慮して防衛省は、特別に経過措置を取ることにしていて、2026年度と2027年度は満額を交付。
その後毎年25%ずつ段階的に減額し、3年かけて廃止する方針だということです。
今回の決定方針に対し、松茂町の冨士雅章町長は。
(松茂町・冨士雅章 町長)
「町民にとっては非常に有効な交付金だったので、非常に残念ですが致し方ない」
「要望活動を行って2年間の猶予、それから段階的な3年間をいただけた」
「町民のサービス低下につながらないように(調整)、交付金以外の防衛省の補助金の獲得に向けて尽力をしていこうと思います」
