ファビオ・カリーレ監督の契約問題はどうなる?【写真:Getty Images】

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カリーレ監督およびスタッフとの契約問題を巡る現状を報告

 J2V・ファーレン長崎は1月13日、ブラジル人のファビオ・カリーレ監督およびスタッフとの契約問題に関して、現状報告した。

 新シーズンの契約を締結しながらも、ブラジルの名門サントスFCと契約を交わしたとされる問題で揺れるなか、相手クラブ側の対応に「極めて遺憾」と声明を発表している。

 長崎は昨年11月下旬、カリーレ監督とコーチ陣に対して、来季契約を締結。しかしその後、ブラジルメディア上でサントスFCとの契約報道が浮上し、本人への意思確認の結果、長崎側は「サントスFCに行きたいとの最終の意思表明があった」と発表した。なお、サントスFC側から契約手続きに関する正式なオファーは届いていないとされている。

 長崎は1月5日、この一件に関する現状報告を公式サイト上で発表。「現在まで契約に関する正式な手続きを再三求めているものの、未だにオファーレターも届いていない状況です。我々としては、今後の日本サッカー界のためにも一方的に契約を破棄したことによる違約金に関しては支払いを求めるべきだと考えております」と徹底抗戦の構えを見せ、万事に備え、前大分トリニータ監督の下平隆宏ヘッドコーチとの契約締結も発表した。

 そんななかで13日、公式サイト上で「ファビオ カリーレ監督及びスタッフとの現状について」(原文ママ)と題して現状報告とともに声明を発表。12日にこの一件に関してサントスFC側と会議を実施し、謝罪があったものの「同クラブが経済的に苦しい状況にあること等を理由として、同契約に定められた違約金を減額してほしい旨の要請がありました」という。

 長崎側は契約が有効に締結されていることをもとに、減額に応じる理由はなく、同契約に記載された違約金の全額支払いを求める旨を回答。「最終的に、サントスFC側が V・ファーレン長崎側の回答を持ち帰り、再度検討して正式に書面にて返答することを約束して会議を終えました」と綴っている。

 しかし、13日未明にサントスFCとカリーレ監督の契約に関する公式リリースを確認。2024年シーズンに関するカリーレ監督らとの契約が未締結であるかのような言及もされていたなかで「事実に反するのみならず、昨日の会議でのサントスFCの立場とも全く異なる主張であり、断じて受け入れられるものではありません」と、一度契約を結んだ指揮官を強奪するような姿勢を批判した。

 クラブ側は「V・ファーレン長崎としては、昨日の会議に関する回答がない中でこのようなリリースが発信されたことは極めて遺憾です。今後に関しましては、クラブとしてしかるべき措置を取ることを検討してまいります」と、引き続き、徹底抗戦の構えを示している。

J2長崎ファビオ・カリーレ監督、スタッフ契約巡る現状報告&クラブ声明全文

「ファビオ カリーレ監督及びスタッフとの現状について(1月13日時点)」

V・ファーレン長崎は、1月13日(土)時点でのファビオ カリーレ監督及びレアンドロコーチ・デニスコーチ・セザールコーチとの現状について、ご報告いたします。

昨日、1月12日(金)に、本件に関する会議をサントスFCと実施いたしました。
会議の冒頭、サントス FC 側から本件について謝罪がありました。

その後、サントスFCは、2024年シーズンに関するファビオ カリーレ監督及びスタッフ3名と V・ファーレン長崎との契約が有効であることを前提に、同クラブが経済的に苦しい状況にあること等を理由として、同契約に定められた違約金を減額してほしい旨の要請がありました。

V・ファーレン長崎としては、同契約が有効に締結されており、全く非がない以上は減額に応じる理由はなく、同契約に記載された違約金の全額支払いを求める旨を回答いたしました。最終的に、サントス FC 側が V・ファーレン長崎側の回答を持ち帰り、再度検討して正式に書面にて返答することを約束して会議を終えました。

しかしながら、日本時間の1月13日(土)未明にサントス FC とファビオ カリーレ監督に関する公式リリースを確認しました。同リリースでは、2024年シーズンに関するファビオ カリーレ監督らとの契約が未締結であるかのような言及もありますが、事実に反するのみならず、昨日の会議でのサントスFCの立場とも全く異なる主張であり、断じて受け入れられるものではありません。

V・ファーレン長崎としては、昨日の会議に関する回答がない中でこのようなリリースが発信されたことは極めて遺憾です。今後に関しましては、クラブとしてしかるべき措置を取ることを検討してまいります。(FOOTBALL ZONE編集部)