井上尚弥、次戦候補に浮上した新たな選手は? 海外展望「ウーバーリ、テテより先に」
WBSS制した井上には強豪が続々名乗り
ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム級大会で優勝したWBAスーパー・IBF王者の井上尚弥(大橋)。ノニト・ドネア(フィリピン)との死闘を制し、バンタム級の頂点に立ったモンスターは試合後に大手プロモーション「トップランク」と電撃契約を結んだ。今後の相手候補に名乗りを上げる選手が続出しているが、フィリピンメディアでも今後の対戦相手を展望している。
バンタム級戦線の頂点に上り詰めた井上。WBAスーパー及びIBFのベルトを巻く、王者の元には各方面から対戦を熱望する声が殺到している。
フィリピンのボクシング専門メディア「PhilBoxing.com」は「ボブ・アラムのトップランクと契約し、アメリカで再びナオヤが試合をする可能性がある」として、モンスターの今後を展望している。
記事では井上が2017年9月に米国に初上陸し、アントニオ・ニエベス(米国)を6回TKOで撃破したことを紹介。さらに日本国外での戦いとして、今年5月にはスコットランド・グラスゴーでのWBSS準決勝でエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を2回1分19秒で仕留めたことにも触れている。
そのうえで「両方の選手とも遠征しに来た選手だった。世界ボクシングのメッカで行われる本当の大きな試合で、彼のマインドセットと振る舞いはどの様になるのか。私はとてもナオヤのそれがリングに再び上がった時どうなのかを知りたい」とラスベガスなどのボクシングの聖地での試合となった場合に、どんなパフォーマンスを見せるのか注目している。
IBF1位のダスマリナスは山中や拓真のスパーパートナー経験も
さらに「対戦者がだれなのか、はもう一つの質問だ」と続け、特集では4人の対戦候補の名前をピックアップしている。
「1つの可能性としてはIBFの必須防衛戦となるフィリピン人挑戦者のマイケル・ダスマリナスとの試合が、もう一つのWBC頂上決戦相手となるフランス人ナルディーヌ・ウーバーリ、WBO王者南アフリカ人ゾラニ・テテ(もし、防衛線をフィリピン人ジョンリル・カシメロ相手に今月末に勝つのであれば)とより先に組まれると思われる」
記事では弟の拓真を破ったWBC王者ウーバーリ、世界戦最短の“11秒KO”記録をもつ、テテよりも先に、IBFの指名試合となれば挑戦権をもつダスマリナスとの対戦が実現するのではないかと見ている。
27歳のダスマリナスは30勝(20KO)3敗1分のサウスポーで、過去には元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏のスパー相手としても来日。今回はなんと拓真のスパーパートナーも務めていた。
記事では「そして忘れられているWBC無敗の中心人物ルイス・ネリーがいる」とメキシコの問題児にも触れているが、優先順位は低いとみている。
最後には「いつ、どこでかはナオヤとトップランク次第だ」と締めくくられているが、ほかにも五輪連覇の実績をもつ、ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)ら、激戦区のバンタム級で2本のベルトを持つ井上を狙う猛者は実に多い。(THE ANSWER編集部)