要求より3000円上回る回答も。「外食春闘」賃上げ広がる
連合がまとめた2019年春闘「第2回回答集計結果」によると、22日時点での定期昇給とベースアップ(ベア)を含む全体の賃上げ額(加重平均)は、昨年同期比33円減の6475円、率で同0・04ポイント減の2・13%だった。
旅行業のJTBも7621円(2・50%)の満額回答で、流通・サービスや人材派遣業界でも満額回答が目立つ。UAゼンセンの松浦昭彦会長は「これからの産業競争につなげるという思いが労使で一致した」との見方を示す。
正社員との格差是正に向けた非正規労働者の賃金引き上げも、流通・サービス業を中心に改善が進んでいる。物流業界では、ヤマト運輸が基本給を4397円引き上げたほか、「働き方改革」の一環として労働時間短縮分1202円をベアに組み入れた。
「ベア・ゼロ回答」とした日本郵政グループも若年層を中心に基本給を500―3700円積み増し、無期雇用の非正規社員約8万人にも扶養手当を新設した。
今後の焦点は大型連休明けから交渉が本格化する中小・地場産業の動向。現時点では99人以下の組合への回答は昨年同時期を上回っているが、定昇制度がない企業が多いことから賃上げ総額は全体を下回り、大手(6643円)との賃金格差はさらに広がっている。
労働者の7割を占める中小労働者の待遇改善が労働生産性向上、経済の好循環には欠かせない。中小経営者には厳しい環境だが、どこまで「底上げ」「格差是正」に向けた流れが広がるかが最大の課題だ。
