住重クレーン、アジア重視の裏にある危機感
「インドネシアとフィリピンが急激に伸びている」―。横山社長は事業説明会でアジア市場の変化をこう説明する。
アジアを重視する背景には攻勢が目立つ中国勢への危機感がある。「(単純に)吊り上げることができればいいと思う事業者が(中国メーカーの)クレーンを買っている」(横山社長)という。価格競争に陥ることなくシェアを伸ばせる戦略が重要。旺盛な需要を取り込んで収益基盤の拡充につなげる。
またオランダには19年以降に支店を設置する予定。ロシアに加えて、北欧にも新たに代理店を設けることを検討する。約3割の同社株式を持つ日立建機との関係も活用し、日立建機の欧州や中東の総代理店を通じて拡販する。
住友重機械建機クレーンは売上高の約7割を国内事業が占めている。建設機械と同様にクレーンの需要変動も大きく、時期によっては海外売上高が半分以上だったが、現在は国内に偏っている収益構造の改善が課題といえる。
(文=孝志勇輔)
