発電施設、洞道新設…。地下で進む東京再開発
深さは地下20―30メートルで地下鉄をくぐるように通す。旧東京商工会議所ビルなど3棟を一体で建て替える再開発ビル「(仮称)丸の内3―2計画」の地下に高性能冷凍機とボイラを設置し、新しい洞道を利用して熱源を地区内のビルに供給する。有楽町地区と隣接する丸の内2丁目地区と熱をやりとりするため、両地区をまたぐ地下通路の建設も進行中だ。
エリアを配管で結んでエネルギーの供給網を広げることは設備同士の支援体制を強め、事業継続計画(BCP)対策になる。「新しいプラントを優先的に使うことでエネルギー効率を高められる」(野村修一人事総務部副部長)効果もある。
三井不動産は日本橋で着工した再開発ビル「日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業A地区」の地下に大型のガスコージェネレーション(熱電併給)システムを3台導入し、地域の複数のビルに熱と電気を供給する計画を進めている。
通常時は系統電力との併用により最大約4万3000キロワットを供給。系統電力が停止した場合でも約50%の供給が可能。災害時に強さを発揮するだけでなく、最新設備によって発電時の廃熱も余すことなく使い切り、二酸化炭素(CO2)排出量の削減にも寄与するシステムとなっている。
現在は公道の一部に立て坑や洞道を構築し、電気と熱の配管工事を進めている。予期せぬ障害も出てくるため「他企業のインフラ情報の収集や試掘などを実施しながらルートの構築を行っている」(三井不動産)。
森ビルは虎ノ門地区で熱と電気の供給を20年に始める。同地区で開発中の超高層ビル2棟や地下通路、周辺の商業施設などにエネルギーを供給する計画で、ビル2棟それぞれにプラントを設置し、エネルギーの相互融通を可能にする。
(文=齋藤正人)
