チャームポイントの笑顔を封印! 本田 翼が映画『少女』で見せる誰も知らなかった顔
本田 翼は可愛い。本人に美の秘訣を聞いても「すみません。ないです! 最近むしろ気をつけなきゃと思ってるくらい」とはにかむが、全体的に色素が薄いからだろうか、儚げでふわっと溶けてしまいそう。…というのは、あくまで見た目のイメージ。話を聞いているうちに、「待てよ、彼女はそんなヤワなタマではない」とわかってくる。いい意味での図太さと、どんな重い球が飛んできてもあっさり受け入れてしまいそうな肝の据わり方を感じる。その証拠に、主演映画『少女』では「人の死を見てみたい」衝動を抱える暗い目をした少女の役を、見事に自分のものにしている。

撮影/川野結李歌 取材・文/新田理恵 制作/iD inc.



これまでのイメージを覆す新境地! 「ファンが減るんじゃ…」



――湊かなえさんの同名小説を映画化した『少女』は、本田さん演じる主人公・由紀と、その親友・敦子(山本美月)を中心に、少女たちの心の闇があぶり出されていくお話です。完成した映画を観た感想は?

明るいお話ではないですけど、それと対照的に画がキレイなので、そこが引き込まれるポイントだと思いました。「三島(有紀子)監督すごいな」って思いながら、すごく夢中になって観てしまいました。こういう衝撃の連続になっていくんだ…って。

――本田さんというと天真爛漫で明るいイメージが強いですが、由紀はいつもひとりでいて、どこか怒りと愁いを帯びた目をした女の子です。完成した映画を観たとき、ご自身の姿をどう感じましたか?



「ああ、なんかこわ〜い」と思いましたね(笑)。これを観たら、ファンが減るんじゃないかと思うぐらい不安でもあったんですけど(笑)、新しい自分を見てもらえるという点で、すごくいいのかなという気持ちにすぐ切り替えました。それにしても恐かったですね…。



――この役のオファーがきたとき、「なぜ私に?」と思いませんでしたか?

思いましたね。自分では、「敦子かな…?」って思ってたんです。小説の中だと、敦子はもっと明るいやんちゃな性格の女の子なので、そっちかな? と思っていたら由紀のほうで…。なんでかな? とは思ったんですけど。

――これまで見たことのないような、本田さんの暗い目つきがすごく印象的でした。この役を演じる上で一番意識したところは?

あの目つきは、監督から「“陽”の部分を抑えて」って言われていたので、それを意識していたら、ああなっていました。あと意識したのは、撮影中ずっと、何かに対してフラストレーションや怒りみたいなものを持っているようにしていました。高校生特有の、どうにもならないムシャクシャした気持ちをすごく感じていました。



――早い段階で役を把握できましたか?

こういう役を演じたことがなかったので、最初は不安もありましたけど、三島監督ってすごく厳しい人で、納得しないことはとことん追求していくタイプなので、私がやって違うと思ったら「違う」とはっきり言ってくれる方だという信頼はありました。なので、監督が「いい」とおっしゃるのであればいいんだっていう気持ちはありました。

――本田さんって、こんな「陰」の表情もできる女優さんだったんだ…と新鮮に感じました。役作りについては、事前に準備して現場に行かれるタイプですか? それとも、現場で監督の指示にあわせて順応していくタイプですか?

私はあんまり準備しないですね。もちろん、「ここはどういうふうにやるんだろう?」って考えることはあるんですけど、監督によって全然違ったりするんですよね。すごく切ないシーンでも、「哀しくやるんだと思ったけど、そうじゃなくて笑ってやったほうがいいんだな」みたいなことが経験してきたなかでも多くあったので、自分の偏った目で見ないようにしようと思っています。



実は一匹オオカミ。“我が道を行く”感じが役と重なった



――映画は由紀と敦子の関係が重要なカギを握ります。本田さんが考える“友だち”とは、どういう関係ですか?

会っていなかった時間の長さに関係なく、いつもどおりにいられる関係だと思います。

――それはいつ出会った友だちをイメージされていますか?

地元の友だちですね。小学生のときからの友だちと今でも仲が良いので。仕事が忙しくなって全然会えていなくて、だけど何年かぶりで会っても変わらないんです。その変わらないというのは相手の優しさなのかもしれないですけど、とても嬉しいですし、すごくリラックスして話せるし、そういう関係っていいなって思います。

――由紀は、学校で女子のグループから距離をとっている個性的な女の子。そんな由紀に共感できる部分や似てるところがあれば教えてください。

私も高校生のときは結構、一匹オオカミだったので、由紀がいつもひとりでいるっていうのは、実はすごく共感ができるところでもあります。…でも、私はなんでひとりだったのか…。人にあわせて会話するのが面倒くさいとか、そういうことだったのかな、なんでだろう(笑)。由紀の“我が道を行く”感じが自分とすごく重なって、抵抗なく、すんなりと演じられました。



――由紀はあえて人との間に壁を作っているような感じですが、そこは本田さんとはちょっと違うところですよね?

そうですね。由紀は、壁というか、敦子にだけ優しいという感じの女の子でしたよね。自分が大事に思う人にだけ優しくするっていうのは、私もわからなくはないです。由紀はちょっと、彼氏っぽいというか…。

――敦子とは恋人っぽい感じ?

そう。疑似恋愛じゃないですけど、舞台が女子校なので。そういう気持ちも、ちょっとあったのかもしれないですね。



――敦子を演じた山本美月さんとの現場での雰囲気はいかがでしたか?

和気あいあいとしていました。美月ちゃんも繊細で追い詰められていく役なのですが、現場ではほとんど役の話はしてなかったです。現実逃避じゃないですけど、一緒に同じゲームをやったりしていました。

――シリアスな作品ですが、現場の雰囲気はぴりぴりしてなかったですか?

“ぴりぴり”はないですけど、あまりゆとりのあるスケジュールじゃなかったので、ときにはシーンとした空気が流れることも…。でも、とてもいい緊張感で臨めました。変にすごく明るい現場じゃなかったので、私も由紀のままいても大丈夫だったんです。



女優を始めて5年、「自分のペースがつかめてきた」



――「死」がテーマの作品でもありますが、本田さんは「死」を身近に感じたことはありますか?

「死ぬかも…」って思ったことはあります。「もうダメかも」っていう気持ちの究極版の意味として。一時、いつも朝4時ぐらいに起きて、仕事に行って、終わるのが23時すぎっていうスケジュールが続いた日々があって、辛すぎた…。台本も覚えなきゃいけないから、ホント寝られなくて…。そんな時期もありましたね。

――そんな時期を乗り越えて、今があるわけですね。演技のお仕事を始めて5年、女優業に対する意識は変わりました?

最初の頃とは、たぶん変わってるかと思います。最初の頃は、ホントに何をどうやっていいのかまずわからないし、どうやってセリフを言ったらいいのかもわからない。漠然とした不安とか、焦りとかがあったと思うんですけど、今はだいぶそういう気持ちも落ち着いた気がします。「ちゃんと、こうやっていけば大丈夫」っていう、自分のペースがつかめてきたのかもしれません。



――由紀は「人の死ぬ瞬間が見たい」という願望を抱きますが、本田さんが密かに抱えている願望はありますか?

ゲームの解説とかやってみたいです(笑)。自分が好きなゲームだったらいくらでもしゃべれるので。

――どんなゲームですか?

仲間を集めて戦う系のゲームを実況してみたいですね。

――約1年前のインタビューで、抱き枕が大好きでハマっているとお話されていましたが、今はいかがですか?

それは変わっていませんね(笑)。今も好きですよ。



【プロフィール】
本田 翼(ほんだ・つばさ)/1992年6月27日生まれ。東京都出身。O型。中学生でモデルデビュー。ドラマ『GTO』(フジテレビ系)、『とんび』(TBS系)などで注目を集め、2015年には『恋仲』(フジテレビ系)で“月9ヒロイン”を務める。主な映画出演作は、『江ノ島プリズム』『すべては君に逢えたから』(13)、『ニシノユキヒコの恋と冒険』『アオハライド』(14)、『起終点駅 ターミナル』(15)など。待機作に『土竜の唄 香港狂騒曲』(12月23日公開)、『鋼の錬金術師』(2017年公開)などがある。10月5日から放送のドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)に出演。
【Instagram】@tsubasa_0627official
【公式HP】http://star-studio.jp/tsubasa/


■映画『少女』
10月8日(土)全国ロードショー!
http://www.shoujo.jp/

配給:東映
(C)2016「少女」製作委員会

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■応募方法:ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT


■受付期間:2016年10月11日(火)12:00〜10月17日(月)12:00

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・当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから10月18日(火)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。10月21日(金)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。

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