山中:ええ。キャラ的にイングランドのメディア向きという要因もあるような気もしますが、すでにいろんなクラブの名前が挙がっている。枕を高くして寝られなくなるのはペレグリーニだけじゃない。
 
田邊:いずれにしても、ムード作りの面でも、プレミア全体の戦術やゲーム自体のレベルを高めるという点でも、マンチェスターダービーには、もうちょっと熱くなってもらわないと。ユナイテッドは勢いがあるけど、ヨーロッパのビジョンが見えない。シティはチームとして練れているのに勝負弱いし、ペレグリーニ体制が限界に達しつつある。どちらにしても結構悩ましい。
 
山中:ですね。チェルシー派としては感情移入できませんけど(笑)。
 
構成・文:田邊雅之
協力:山中忍
 
【識者プロフィール】
田邊雅之
1965年、新潟県生まれ。『Number』をはじめとして、学生時代から携わっていた様々な雑誌や書籍の分野でフリーランスとして活動を始める。2000年からNumber編集部に所属。プレミアリーグ担当として数々の記事を手がけた後、南アフリカW杯を最後に再びフリーランスとして独立。主な著書に『ファーガソンの薫陶』(幻冬舎)、翻訳書に『知られざるペップ・グアルディオラ』(朝日新聞出版)」等がある。最新の翻訳書は『ルイ・ファンハール 鋼鉄のチューリップ』(カンゼン)。
 
山中忍
1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、チェルシーのサポーター。