【高校野球】日本航空石川・保西雅則が打者として評価上昇!?「内藤鵬より…」150キロ右腕のパワー注目
第108回全国高校野球選手権大会(8月5日から18日間、甲子園)の出場49校を決める地方大会が各地で幕を開けており、近畿地区でも6月28日に兵庫大会が開会式を迎えた。今春選抜から導入された指名打者(DH)制が採用される、初めての夏。投打分業制の時代に入っても、高校野球の花形であり続けた「エース兼主砲」として活躍する球児はいる。そこで「大谷ルール」を活用するなど、投打二刀流として甲子園出場を目指すプロ注目の逸材に会いに行った。 (取材=河合 洋介)
プロ注目右腕がNPBスカウトから野手としての評価も上げている。日本航空石川の保西雅則(3年)は、1メートル90の長身から最速150キロの直球を投げ下ろす剛腕。加えて、高校通算13発超の長距離打者でもあるのだ。夏本番を前に柵越えを量産し始めた姿に、中村隆監督は驚きを隠さない。「内藤鵬より打つんちゃう?」。同校OBで高卒4年目の今季にオリックスの4番も務めた大砲と同等の素質を感じているのだ。
二刀流へと進化する分岐点があった。右肘を痛めた2年春、医師からトミー・ジョン手術を提案されたことがあった。結果的に保存療法を選択するも、ノースローは3カ月に及んだ。「あの時は精神的にきつかったですね…」。その期間に故障予防など自身の体と徹底的に向き合った。高い出力に耐えられる土台をつくると、投球再開直後に150キロを計測。故障後の地道な取り組みは、投打ともに力強さを生かすスタイルにつながったのだ。
小学4年生だった18年。大阪桐蔭が根尾昂(現中日)らを擁して達成した春夏連覇を見て夢が定まった。「あの時の凄かった選手のように、自分も高卒でプロに行きたい」。高校からは地元の兵庫を離れて同校に進学。そして投手、野手のどちらを続けさせるべきかスカウトを悩ませるほどの大器に成長した。
「僕が全試合投げて打ちます」。2年春以来の聖地へ、二刀流としての帰還を目指す。
◇保西 雅則(ほにし・まさのり)2008年(平20)11月18日生まれ、兵庫県神戸市出身の17歳。小2から花谷少年野球部で野球を始める。東落合中では1年時に軟式野球部、2年時からはヤング神戸ドラゴンズに所属。日本航空石川では1年夏から背番号20でベンチ入り。2年春に背番号11で選抜に出場し、2年秋から背番号1。50メートル走6秒7。1メートル90、100キロ。右投げ右打ち。
▽大谷ルール 「投手兼DH」で先発出場した場合、投手として降板後もDHとして出場が可能になるルール。エンゼルス・大谷翔平(現ドジャース)の投打二刀流での活躍をきっかけに、22年からメジャーで採用。同年、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催する国際大会でも採用されている。NPBでも23年の野球規則改正(5・11(b))以降可能になった。今春からDH制が導入された高校野球でも採用されている。

