後半追加タイムにゴールを決めたエウスタキオ(右から4人目)と共に走り出すカナダの選手たち=AP

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 【ロサンゼルス=平地一紀】サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3か国大会は28日(日本時間29日)の決勝トーナメント1回戦で初進出のカナダ(世界ランキング30位)が南アフリカ(同60位)を1―0で破った。

 今大会は過去最多の48チームが参加し、決勝トーナメントは32チームで行われる。

(世界ランキングは11日時点)

 共催国カナダが劇的な決勝点で16強に一番乗り。序盤から優勢に進めながら、CKなどの好機を決めきれなかったが、後半追加タイムにエウスタキオがゴールを挙げた。堅守速攻に徹した南アフリカはモコエナらが果敢にゴールを狙ったが、得点できなかった。

カナダ1―0南アフリカ

 ビッグチャンスを仕留めきれないまま、後半追加タイムに突入。もやもやを晴らす決勝ゴールでカナダが初の16強に進むと、ベンチの選手やスタッフが次々とピッチに飛び出した。

 南アフリカの守備を、こじ開けた。75分、負傷明けだったバイエルン・ミュンヘン(独)のデービスを今大会初投入。左サイドからたびたび突破を試み、相手を崩しにかかった。実を結んだのは、延長戦に入る直前だ。ポルトガルの年代別代表歴を持つエウスタキオが相手のクリアボールを収めてゴール左にたたき込み、「勝利に値したのは我々」と誇らしげに言った。

 ライプチヒ(独)やザルツブルク(オーストリア)で指揮を執ったマーシュ監督の下、ハイプレスを仕掛け、奪ったら即ゴールに迫る戦いを磨いてきた。「今日は精神面の強さを見せられた。ゲームプラン通りに運び、最後は決めることができた」とジョンストンは満足そう。引いた相手にじれることなく勝ちきる、新たな強さも見えた。

 過去2回のW杯で1勝も挙げられていなかったアイスホッケー大国が、一戦ごとにサッカーで国民をわかせている。エウスタキオは「歴史を作ったとはいえ、もっと大きな試合が控えている」と語った。オランダ―モロッコ戦の勝者とぶつかる次戦も、恐れはない。(平地一紀)

南ア粘り及ばず

 劣勢を耐え、カウンターで勝機をうかがった南アフリカ。会場の大半を占めたカナダサポーターから自陣でのボール回しにブーイングが飛んでも、粘り強く戦った。自国開催の2010年は、開催国で初めてとなる1次リーグ敗退。今回は、ベルギー人のブロース監督の下、初の決勝トーナメント進出を果たした。守護神のウィリアムズは、「こうしたハイレベルの経験から学び、また国全体で取り組んでいかないといけない」と充実の大会を総括した。