防災対策と聞くと、「大変そう…」と身構えてしまうかもしれません。でも、「できるだけお金をかけず、手軽に身近なもので『地震に強い家』はつくれる」と、国際災害レスキューナースの辻直美さんは語ります。今回、大きな地震が起きても被害を最小限に抑えるために、安心して住める家づくりの「基本の5か条」を辻さんに教えてもらいました。

※ この記事は『最強版プチプラ防災』に掲載された内容を抜粋・再編集しています

1:ものが飛ばないように対策する

津波被害が甚大だった東日本大震災は別として、地震で亡くなる方の死亡原因として多いのが圧死。

家屋の倒壊によるものもありますが、意外と多いのが、家の中にある家具やものの下敷きになっての被害です。菜箸やカッターなどの小物によって命が奪われることも。

ものが落ちにくい、飛びにくい、倒れにくい収納をしていきましょう。

2:家具の重心を低くする

家具の重心が高くなると、転倒のリスクが格段に上がります。「重いものは下に、軽いものは上に」は収納の基本と心得て。

たとえば、タンスの引き出しの下段に重いものを収納すると転倒をある程度、防ぐことができますし、タンスの移動の防止にもつながります。

3:どこか1か所「安全地帯」をつくる

家の中の一部屋だけ、あるいは部屋の一角だけ、なにも落ちてこない、ものが倒れても当たらない空間=「安全地帯」をつくっておきましょう。

地震が起きたらそこに逃げると決めておくのです。その部屋/スペースだけ床になにもない状態なら、普段、ほかの部屋が散らかっていても問題ありません。限定したエリアだけでいいのできれいな状態をキープして。

その安全地帯に食料と水を置いておけば、発災後、キッチンが壊滅状態でも1〜2日はなんとかしのげるでしょう。

4:寝る前だけ片付ける

夜に地震が起きて暗闇のなかを避難しているとき、出しっぱなしだったボールペンを踏んでしまったら? 足のケガは避難や復旧・復興活動に大きな影響を与えます。

1日1回、夜寝る前だけは散らかったものを片付けることを家族皆の習慣にしてください。片付けるといっても、出しっぱなしのものをフタつきの箱に入れるだけでOK。

それだけで生存率は大幅に上がります。いつもきれいな状態を保つのは大変かもしれませんが、夜寝る前のこのワンアクションなら、続けられませんか?

5:玄関までの避難経路を確認

倒壊や火災などのリスクがある場合は、揺れが収まったらすぐに外に出る必要があります。

そのとき、玄関までの通路が転倒した家具やものでさえぎられていたら、避難に時間がかかってしまいます。各部屋から玄関までのルートに、ものを置かないのはもちろん、家具が倒れてこないか、ものが落ちてこないかをチェックしておきましょう。

玄関だけではなく、ベランダまでの通路も非常時には避難経路になります。日頃からものは極力置かず、すっきりさせておきましょう。