「インテリアなどの価値観を大切にしながら地震に強い家はつくれる」と力説するのは、レスキューナースとして地震の被災地などで医療支援をしてきた辻直美さん。今回はイラストレーターの柿崎こうこさん宅を訪問。大好きなインテリアや暮らし方はそのままに、家の防災力を上げるテクニックを辻さんから教えてもらいました。

落ちても大丈夫なものに替える

「落ちたらどうなる?」をイメージして、恐怖を感じるものには対策を。ケガのリスクだけでなく、片付けの手間も考えておくのがコツです。

【実際の写真】震度6弱の大阪府北部地震で被災した家

●1:樹脂製のLED電球や割れないシェードがおすすめ

ペンダントライトは地震で大きく揺れ、天井に当たって割れたり落下したりして危険。

「シェードや電球を割れにくい素材に替え、『揺れたらすぐ逃げる』を意識しておいて」(辻さん、以下同)

白熱灯は割れて可燃物に触れると火災の原因に。樹脂製カバーのLED電球に交換。

柿崎邸のランプシェードはほうろう製で割れにくい。電球をおおうシェードは、揺れで電球が天井に当たって割れるのを防ぐ効果も。

●2:つり下げ観葉植物はゲル土にこっそりチェンジ

ハンギングする観葉植物はラタンの鉢カバー×ゲル土に。

「土と割れた鉢カバーの破片を片づけるのは大変。防災の目的は被災後、スムーズに日常に戻るためでもあります」

水にひたすと数時間後、ぷよぷよのビーズ状に膨らみます。管理もラクで、水耕栽培に適した観葉植物におすすめ。

●3:窓辺にソーラー充電ラジオを置く

被災時、ラジオは貴重な情報源。

「ソーラー充電のラジオを窓際に置いて日常的に使ってほしいです」

シンプルなデザインがすてき。

地震対策をせず震度6弱で壊滅した部屋

2018年6月18日に発生した「大阪府北部地震」。辻さんが住むマンションも震度6弱の揺れに襲われました。対策をしていた辻家ではキッチンで調味料が4本倒れただけ。

一方、隣家はこの被害。

「リビングでは奥さんがTVボードの下敷きになり大腿骨を骨折。キッチンは割れたお皿と調味料が混然一体に。復旧に60万円かかったそうです」