本格的な工具も必要ないため気軽に挑戦しやすい!

 気象庁の長期予報によると、この冬は全国的に気温が平年並か高めで、降雪量は北・東・西日本、日本海側で平年並か少ないという見通しだ。ただ爆弾低気圧や突然の大雪に備え、できれば雪国以外の平野部でもスタッドレスタイヤに履き替えておいたほうが安心だ。

 夏タイヤからスタッドレスタイヤへの交換は、タイヤ専門店やカー用品店にお願いするのが一番だが、自分でやれないこともない。あまり経験はないが、今シーズンは自分でタイヤを交換してみたいと思っているビギナーのために、いくつか注意点を挙げておこう。

1)必ず平地で行うこと

 タイヤ交換にはジャッキアップが必要だが、ジャッキアップは必ず平地で行うこと。作業中にジャッキが倒れたら大ごとになるので、真っ平らでアスファルトかコンクリートなどの地盤がしっかりしている場所にクルマを止め、サイドブレーキをかけつつ輪止めでタイヤを固定しておくこと。

2)交換するための道具を用意

 タイヤ交換は車載工具でもできないことはないが、車載工具は基本的に応急用! 最低でも十字レンチとフロアジャッキぐらいは用意したいもの。できればジャッキスタンド=通称“ウマ”とトルクレンチもあるのが望ましい。

 新たに買い揃えるとしても、十字レンチとフロアジャッキとウマ(2個セット)を合わせて、1万円でおつりがくるくらい。安全にかかわる部分なので、これらをケチるぐらいならタイヤ屋さんに頼んだほうがいい。

3)ジャッキアップの前にホイールナットを少し緩める

 準備ができたら、ホイールナットを十字レンチで少しだけ緩める。ジャッキアップしたあとだと、ホイールナットをゆるめようとしてもタイヤ自体が回ってしまってやりにくくなるので、タイヤが接地した状態でゆるめておくのがコツ。

 このとき、ホイールナットが固くて回らないからといって、車載のタイヤレンチなどを足で踏んだり蹴飛ばしたりするのは絶対にNG。ハブボルトが折れたり伸びたり傷んだりするので、工具は必ず手で扱うこと。

 十字レンチで反時計回りに回してもびくともしないホイールナットは、オーバートルクで締まっているか、錆びて固着している。力任せで回そうとせず、タイヤショップやディーラーなどへ持って行こう。

4)ジャッキはジャッキアップポイントに正確に当ててウマをかける

 ボディにはジャッキを当てていい部分とそうでない部分がある。取扱説明書を見てジャッキアップポイントを確認し、そこにジャッキを入れてタイヤが2センチぐらい地面から浮くところまで持ち上げる。持ち上げたら、ジャッキはジャッキアップポイントのそばにウマをかける。

 ウマがないという人は、ホイール付きのタイヤをジャッキ付近のサイドシルと地面の間に入れておくこと。こうすることで、万が一、ジャッキが倒れたりしたときに、クリアランスが確保できるので、ある程度の安全性は確保できる……。

交換後はきちんと装着されているかの確認を怠らないこと

5)ナットを外してタイヤを少し持ち上げるようにして外す

 すでにゆるめてあるホイールナットを全部はずし、タイヤを少し持ち上げるようにして、タイヤを垂直にしたまま、ハブボルトに引っかからないように取り外す。

6)ナットの形状を確認

 夏タイヤを外してスタッドレスタイヤを装着するときは、付け替えるホイールのナット形状を再確認。純正ホイールのナットはメーカーごとに違うし、社外のホイールもそれぞれ違う。

 ホイールナットは、大きく分けて球面座・テーパー座・平面座の3種類があり、サイズも微妙に違ったりするので、ホイールの形状に合った適切なホイールナットで取り付けるのが非常に重要。

 また、タイヤの回転方向が指定されているタイヤもあるので、それも確認。できればタイヤを外すときに、ペンなどでFR(フロント右)、FL(フロント左)、RR(リヤ右)、RL(リヤ左)と装着位置をマーキングしておくと便利だ。

7)スタッドレスタイヤを装着し、ナットは手で対角線上に締めていく

 ハブボルトとホイールの穴の位置をしっかり合わせてタイヤを入れ、斜めにぶら下がらないよう手でタイヤの下側を押さえる。垂直になるようにしてから、一番下の位置のホイールナットを締めていく。

 この時点では工具を使わず、手で締められるところまで締めて、次に一番上のナット、右のナット、左のナットと対角線上に締めていく。全部のナットを手で回せるだけ回したら、十字レンチで対角線上に少しずつ均等になるよう仮締めする。

8)ジャッキを降ろして本締め

 工具で仮締めしてからジャッキをおろして本締め(これも対角線上)。トルクレンチがあれば、100N・mぐらいが目安。トルクレンチがなければ十字レンチである程度しっかり締めておき(締めすぎ注意)、後日、ディーラーなどでトルクチェックしてもらおう。

9)空気圧のチェック

 最後に空気圧のチェックも忘れずに。自宅にコンプレッサーや空気入れ、空気圧計などがない人は、タイヤ交換をする前にガソリンスタンドなどへ行って、先にスタッドレスタイヤの空気圧調整をしておくのがベスト。

 タイヤを4本交換する場合、1時間もあれば十分だと思うが、慣れるまでは十分時間に余裕を持って作業を行うようにしよう。経験を積めば、タイヤ交換そのものはDIYでも難しくはない。