画像処理機器が治療室にやってきた!実証進む医療のスマート化
デンソー、パイオニア、日立製作所、キヤノンメディカルシステムズ(栃木県大田原市)など各社の機器を連携するのが産業用ソフトウエア「オペリンク」だ。異なるメーカーの工場自動化(FA)機器を共通のソフトウエアで管理できる規格「ORiN(オライン)」を医療用に応用した。デンソーの奥田英樹新事業統括部メディカル事業室長は、「手術室のパッケージング化も、工場と同様にできるのではないかという発想が開発のきっかけ」と振り返る。
プロジェクトの中心人物の1人、東京女子医大の村垣善浩教授も「治療室を一つの医療機器ととらえ、スタッフが連携して効率を高めたい」と語る。
すでに広島大学は2016年5月にハイパースコットの基本仕様モデル「スタンダードスコット」の使用を始め、脳腫瘍手術など15例以上の実績を上げた。信州大学は18年中のスタンダードスコットの設置に向けて準備する。東京女子医大のハイパースコットは19年に完成する予定だ。実績を積み重ね、「さまざまな医療現場に応用したい」(村垣教授)と意欲を見せる。
政府は20年に日本の医療機器の輸出額で約1兆円(15年度は約6000億円)を目標に掲げている。そんな中で「海外からスマート治療室を構築したいとの問い合わせが来ている」(同)と喜ぶ。
(文=浅海宏規)
