【ファンキー通信】もう誰も「流行色」には逆らえない!?

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 この季節になると、「来年は○○色が流行る!」なんて雑誌で特集されることがありますが、コレってよく考えると変だと思いませんか? だって、まだ実際に流行してるワケじゃないのに、雑誌でも特集が組まれていたり、かつ、大量にその色の商品が出回っていたりするんですよ・・・?

 というワケで、こうした流行色が一体どうやって決められているのかを調べてみたところ、「日本ファッション協会 流行色情報センター」が、およそ1年半も前から流行色を決めていることがわかりました。しかも、そこで決められる色は、その半年前に行われる「インターカラー」(14カ国の代表が集まり、世界的な共通認識に立った流行色を選定する組織)という国際組織で出された提案色が元になっているんだとか。

 「2年前に選定されたインターカラーでの決定色をベースに、国内の委員会で検討された流行色が1年半前に提案されています。インターカラーや国内の委員会で選定される流行色は、今現在の生活者の意識やライフスタイルをもとに、それが2年〜1年半後にどのように変化していくのかを予測し、その変化したライフスタイルに調和するであろう流行色として提案されます」(日本ファッション協会 流行色情報センター)

 流行色の提案は春夏と秋冬の年2回。シーズン毎に4〜5グループ、1グループにつき5色程度が選ばれているんだそう。つまり、雑誌などで紹介されている「来年は○○色が流行る!」というのは、実はそのうちのほんの1部の色にしか過ぎず、実際には毎年約50〜60色ほどの色が提案されているというコトになります。

 「シーズン毎に発表される流行色は、グループによって、ベースカラーになるもの、アクセントカラーになるもの、また、今までのトレンドを継続するもの、その年に初めて提案するものなど、いくつかのカテゴリーに分けられて提案されています。ですから、雑誌媒体などで取り上げられる流行色は、1年半前に発表された流行色の中から、その後の市場動向の変化などを踏まえて、より新鮮に見えてきた色を1色だけ取り上げてアピールする場合が多いようです」(同)

 注目される流行色の傾向は、「暖色」の次は「寒色」など、生活者の意識の変化によって変わることが多いんだとか。ちなみに、不況で人々が「穏やかさ」を求める影響で長引いたとされる「暖色」人気も、景気回復を皮切りに、今度は「寒色」人気が起こるそうですよ!(清川睦子/verb)

■関連リンク
日本ファッション協会 流行色情報センター - 文中で紹介した国際組織のWebサイト