早朝から始めたら、1番ホールのパットは要注意

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【サタデープラス】(TBS系)2016年9月3日放送
「緊急手術から3か月 関根勤の今に密着」

タレントの関根勤さん(63)が2016年5月に心臓手術を受けてから3か月が経った。今は食生活に気を使い、運動も積極的に行いすこぶる健康というが、関根さんの生活にはまだ危険が隠れていた。

孫が成人を迎える82歳までは生きたいという関根さんの生活改善策を通して、私たちが血管や血液を健康に保つ方法もさぐる。

実はカレーは動脈硬化予防に効果的

関根さんが手術を受けたのは、2016年4月に同番組の企画で心臓ドックを受けたのがきっかけだった。心臓に血液を運ぶ「冠動脈」の一部が狭くなっていて、放っておくと2〜3年以内に心筋梗塞で突然倒れていた可能性がある、深刻な状態だった。

手術後はサラダやおから、豆類などのヘルシーなメニューを積極的に食べるようにしているが、大好物のカレーはやめられない。カレーはカロリーが高く、何となく血管が詰まりそう...と思いきや、

国立病院機構大阪医療センター・上田恭敬循環器内科科長「実はカレーは血管にとっていい食べ物。最近の研究ではカレーは動脈硬化予防にいいと報告されている」

カレーは、ウコンなどのスパイスに抗酸化物質が多く含まれているほか、悪玉コレステロールをたまりにくくする効果も期待されている。

関根さんに問題ありとされるのは、カレー好きではなく「早食い」な点だ。

人間は食べ始めてから満腹感を覚えるまで約15分かかるが、早食いだと満腹感を覚える前に食べ過ぎてしまい、血糖値が急上昇して動脈硬化を早める可能性がある。

上田ドクターが勧める早食い防止法は「おかずの具材をあえて大きく切る」。飲み込むまでに噛む回数が増え、自然と食べるスピードが遅くなる。

トマト×納豆で「塩出し」

このほかに、心臓の健康を保つ食事の方法が「塩出し」だ。

塩出しとは、摂(と)った塩分を効果的に体外に排出する食事を指す。カリウムとマグネシウムを多く含む食材が塩出しに優れている。

上田ドクターが提唱するレシピは「トマト納豆」だ。トマトにはカリウムと抗酸化力の高いリコピン、納豆にはマグネシウムと悪玉コレステロールを減らす大豆イソフラボンが豊富に含まれている。

この二つを混ぜ合わせ、オリーブオイルとかつおぶしで味付けしたら完成だ。塩分を控えるため、しょう油やタレは使わない。

リコピンは油に溶けやすいので、オリーブオイルと一緒に摂ることで吸収が高まる。

食事と並んで重要なのが、運動だ。関根さんは腕立て伏せや腹筋などの筋トレを毎日に加え、孫との30分間の散歩もしばしば、大好きなゴルフにもよく行っている。

健康的な生活に思えるが、実はゴルフには突然死のリスクが隠れている。

特に要注意なのは1番ホールのパットだ。心筋梗塞が起こりやすいのは起床後2〜3時間後といわれ、早朝から始めるゴルフの時間帯と合致する。パットでの精神的な緊張感も心臓に極度のストレスを与える。

加えてゴルフで心配なのが脱水だ。激しくない運動なので気付きにくいが、体は確実に汗をかいていて、水分補給を怠ると血液がドロドロに。プレー後にビールを飲む人も少なくないだろうが、これも利尿作用を促進し、さらに脱水症状を進めてしまう。

新小山市民病院・島田和幸病院長は、ゴルフ中には絶えず水分補給するのを勧めている。2ホールごとに1回など、喉が渇いていなくても水分補給のタイミングを決めておくとよい。