【書評】『曖昧な弱者の時代』/伊藤昌亮・著/岩波新書/1012円【評者】武田砂鉄(フリーライター)お前たちは弱者ではなく、自分たちが本当の弱者だと言い争うような構図が、日々、SNS空間に飛び交う。この本で問うのは、「社会的に公認された『明白な弱者』だけが『特別扱い』されるのは不公平だとして、『曖昧な弱者』が憤懣を抱き、『明白な弱者』に敵意を向ける」社会だ。女性よりも俺たちのほうが苦しい、外国人のほうが