てこには力点と作用点、支点が要る。ぐっと押すのが力点、作用点がぐっと持ち上がる。それを可能にするのが支点である。水生大海『私のせいではありません』(新潮社)を読んでいて、ふとそのことを思いだした。読者が腹にぐっと力を入れて読んでしまうのだろうな、と思われる箇所がある。プロの作家が無駄なことを書くわけがないので、これは何か意味があるのだろうな、と考えながらページをめくっていたら、その箇所があった