実話を基にした、極悪非道キャラが話題 女優も「地獄でした」と告白
 「紀子の食卓」「愛のむきだし」などで世界的に高い評価を受ける奇才・園子温監督の最新作「冷たい熱帯魚」。29日には東京・テアトル新宿にて初日舞台挨拶が行われ、主演の吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり、渡辺哲、園子温監督が登壇した。

 「冷たい熱帯魚」は、1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした物語。吹越演じる主人公の社本が、でんでん演じる村田が行っている犯罪に次第に巻き込まれていく様子を衝撃的な映像で見せる、話題のヒューマンサスペンスだ。

 第67回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ部門の正式出品作品など、多くの注目を集める中、初日を迎えた劇場では立ち見が出るほどの大盛況。園監督は、「他の映画もたくさん上映されている中、『冷たい熱帯魚』を観に来ていただき感謝しています。この作品は当たりくじですよ。ありがとうございました」と挨拶した。

 本作の見所は何と言っても、救い様の無い悪である村田のキャラクター。見事な怪演を見せたでんでんは、「よう、みんな! ハッピーかい? 極悪人を演じたでんでんです」と自らを“極悪人”と紹介し、撮影については「村田を演じているときは、何をしても許されるんじゃないかと思い込んでいました。気持ちよかったです」と、悪役を演じる事に快感を感じた様だ。

 園監督の演技指導について、神楽坂は「地獄でしたね(笑)泣きましたし。ただ、負けず嫌いなので、追い込まれることで、色々な面を引き出していただいたと思います」と告白。梶原も「私も泣きました。『このままでは現場につれていけない』と監督に言われてしまって…。でも、今日無事にこの場に立てて嬉しいです」と壮絶な現場の様子を明かした。

 最後に、23日で61歳の誕生日を迎えたでんでんをサプライズで祝福。劇中で妻を演じた黒沢から大きな花束を受け取ると「去年の還暦の誕生日は、ちょうど『冷たい熱帯魚』の撮影中だったので、夜中にケーキでお祝いしていただいて嬉しかったのを覚えています」と、映画のキャラクターとは全く異なる満面の笑顔を見せた。

園子温監督作品「冷たい熱帯魚」公式サイト