「シアリス」(提供・エスエス製薬)

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 医療機関の門をくぐるとなると、やはりちょっと気が引ける――。そんなED(勃起不全)の悩みを抱えた男性たちにとっては、待ちに待った“解禁”だ。いよいよ7月31日から、イオングループやツルハグループなどのドラッグストアで、ED治療薬「シアリス」が先行発売され、8月31日からは全国で購入可能になるのである。これで自信を取り戻すことに繋がれば言うことなしだが、その一方で、思わぬ事態を防ぐため、意外なフルーツへの注意も必要だ。

【写真を見る】シアリスとの“食べ合わせ”がよろしくないフルーツの正体

3種類の中では国内初

 今回、エスエス製薬が発売する市販薬「シアリス」は、1回1錠の服用で最大36時間効果が持続する。「要指導医薬品」といって、服用中の薬や基礎疾患の有無などをチェックシートに記入し、薬剤師が対面で「問題ナシ」と判断すれば、18歳以上の男性(本人)は購入可能となる。1箱4錠入りで、希望小売価格は5808円(税込み)。従来の処方箋で購入するED治療薬より、一錠当たりの価格はやや割高かも知れないが、病院で処方箋をもらうよりもハードルが格段に低くなることを考えたら、納得の額と言えそうだ。

「シアリス」(提供・エスエス製薬)

 厚生労働省担当記者が言う。

「国内で承認されている3種類のED治療薬、バイアグラ、レビトラ、シアリスのうち、処方箋が不要となるのはシアリスが国内初です。厚労省が市販化を承認した背景には、医療機関にかかるのは恥ずかしいという理由でネットの個人輸入に頼る人が多くいたことがあります。そうした市場で売られている薬品には偽物も多く、健康被害が問題視されていたのです。今回、薬局で販売されることになったシアリスは、3種類の中では、副作用が出にくいほか、食事や酒の影響を受けにくく、効果が比較的マイルドといった特徴があります。他の2種類に比べて扱い易いということから、市販化が決まったのです」

「飲んでみなよ」は危険

 とはいえ、薬も過ぎれば毒となる。間違った使い方も禁物だ。使用に際しての注意点を、医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が言う。

「ED(勃起不全)の方には効果が期待できますが、患者さんの中には隠れた別の病気で勃起しない人もいます。例えば、糖尿病、高血圧、心血管系の病気などが原因で勃起不全という場合があるのです。病院では何がインポテンツの原因かを診断して治療にあたりますが、薬局ではそこまで詳しくはわからないことも多いでしょうから、隠れた病気を見逃してしまうことになりかねません」(同)

 別の薬を飲んでいる場合の併用禁忌の問題もある。狭心症をはじめ心臓血管障害などでニトログリセリンなどの硝酸薬を使用している患者は、シアリスを飲むと血圧が下がり、極めて危険だという。

「そのあたりのことは、薬局で説明をするから大丈夫でしょうけど、問題は、購入した人が知人に“飲んでみなよ”と渡したりする可能性がないとも限りません。飲み屋さんとかで、話の種にいかにもありそうではないですか? その時、飲み合わせのことなどを説明すればまだしも、なにも知らせずに飲ませてしまうことだってあり得ます」(同)

動悸や血圧低下の原因にも

 さらに飲み合わせと言えば、意外なものにも注意が必要だ。それは、グレープフルーツである。どういうことかというと、

「シアリスに限ったことではないのですが、グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類という成分は、体内で薬の分解を遅らせるのです。その結果、薬効成分の血中濃度が高くなってしまい、シアリスでしたら、人によっては顔面紅潮や頭痛、ほてり、動悸、血圧低下が出る可能性があります」(同)

 このフラノクマリン類は、グレープフルーツのほかに文旦、はっさく、甘夏、スウィーティーなどにも含まれていて、温州みかんやデコポンにはほとんど含まれていないというから、何ともややこしい。

「グレープフルーツジュースも同じ成分が入っていますから、気をつけなければなりません。血中濃度が高くなるなら勃起の効果も長続きするのではないかと逆手にとって、あえてグレープフルーツと一緒に飲もうと考える人がいるかも知れませんが、危険ですから避けてください」(同)

 使用上の注意を守って、愉しいナイトライフを。

デイリー新潮編集部