日本先端工科大、開学が暗礁… 関東学院大小田原キャンパス跡地に予定 準備委と学校法人が活用巡り決裂状態

関東学院大小田原キャンパス跡地(神奈川県小田原市荻窪)に開学を予定する「日本先端工科大(仮称)」を巡り、設立準備委員会(西和彦代表)と設置主体の学校法人小田原教育メディア(舘野功理事長)が9日、それぞれ会見を開いた。両者は跡地の活用を巡って決裂状態にあり、同法人が土地の売却も検討する一方で、準備委はあくまで小田原での開学を目指す。土地売却がされれば同大の跡地での開学が極めて困難になる。
当初の構想では、学生数1100人規模の工学に特化した4年制大学とし、米マイクロソフト副社長やアスキー社長などを歴任した西代表を中心に準備委を立ち上げ、2022〜23年の開学を目指すとしていた。
20年11月に準備委と同法人で経営連携に向けた覚書を締結。キャンパス跡地は同法人に無償譲渡され、所有権は23年7月に移転した。この間、開学時期は何度か先送りされており、西代表によるとスタッフや資金面の不足などから文部科学省への設置認可申請も行ってこなかったという。
西代表は会見で、跡地は自身が同法人の理事長を務めていた時期に大学設置に向けて贈与の話がまとまったものと強調。その上で「(現理事長側が)私どもが譲り受けた土地を転売しようとしている。司法の判断を仰ぐしかない」と語気を強めた。
舘野理事長は、登記料約8千万円に加えて跡地の維持管理費で毎月300万円程度拠出してきたとし、西代表側にこれまで負担してきた費用などから算出した3億円での売却を提案したが合意に至らなかったと説明。再三の約束不履行を理由に共同事業の継続は困難と判断したとし、「(開学の可能性は)正直言ってゼロ」と断じた。今後については学校法人への売却を検討しており、大学に限らず中学、高校も視野に入れるという。
キャンパスは1991年に関東学院大法学部の開校によって開設。当時小田原市から校地買収費相当額の約40億6千万円が補助された。市街化調整区域で、学校用地として用途が指定されているという。
