須田亜香里、「ありたい自分」を貫いたSKE48時代 最新フォトブックでは「楽しさに素直な表情を読み取ってほしい」
■「私がときめいているところを楽しんで欲しい」 海外で魅せる素直な表情
――今回の企画を聞いたとき、率直にどう感じましたか?
須田:2年くらい前から「海外で作品撮りをしたいね」とお声掛けいただいていたので、すごく楽しみにしていました。2年前、今回と同じ編集の方とカレンダーの撮影でグアムに行く予定だったんですが、ビザの都合で急きょ国内に変更になってしまっていたので、「海外での撮影、リベンジしたいね」と話していたんです。出版物で海外ロケに行かせてもらえるのって、貴重なんですよね。いろいろ条件が揃わないと難しいので、今回叶ってうれしかったです。
――行き先はあみだくじで決めたとか。
須田:ずっと行ってみたかったパリの他に、ニュージーランドもおすすめだと教えてもらったんです。どちらも素敵で選べなかったので、「あみだくじで決めましょう」って。4メートルぐらいの長い紙を用意してくれたので、予測不能でドキドキでした(笑)。
――今作の見どころを教えてください。
須田:これまでの写真集と何が違うのかと言うと、まず横型の本だということ。今まで縦型の本しか出したことがなかったんですけど、写真が横長なので、絵本を読んでいるような気持ちになれるんです。そこは体感でも違いを感じてもらえるかなと思っていますし、推しポイントですね。今までに出してきた写真集は露出度が高いことが多かったんですけど、今回はそこにはまったくこだわっていなくて、ニュージーランドの自然と、景色に負けない可愛らしいファッションの相乗効果を楽しんでもらえる本になっているかなと思います。
――ファンの方には特にどんなところを楽しんでもらいたいですか?
須田:私がときめいているところですね。景色にもだし、食にもだし。私、プライベートの時間を作るのが下手なんですよ。アイドル期間も含め、言われたことだけやってきた10代、20代を過ごしてきたので、「自分がやりたいことってなんだっけ」という問いに、30代になって返ってきたというか。やりたいことをもっとやれる人生にしたいなと思っているんです。この1冊から、見たいもの、食べたいもの、楽しいことに正直な表情を読み取ってもらえたらうれしいです。
■「ポカポカするようなツボを少しだけ指圧する」 “女王”が明かす握手会の裏側
――今のお仕事は、ご自身のやりたいことを意識しながら受けているのでしょうか。
須田:本当はもうちょっとお芝居したいな、とかはあるけど、来るもの拒まずでやっていますね。お芝居のお仕事は、やりたいなと言っているだけじゃ始まらないなということにも気づいて、最近はアクションのレッスンをちょっとずつ始めています。強い女になりたい(笑)。
――現状は、来るもの拒まずなんですね。
須田:その結果、学生時代は国語の成績が悪かったのに、今では文章を書くお仕事を10年以上やらせてもらっていたりして、自分も家族もびっくりするような仕事のラインナップになっているんですよね。レギュラー仕事の半分は生放送なのですが、デビューしたときには「須田を生放送に出すな」という忠告が会社内で出回っていたぐらい、生放送に不向きな要注意人物みたいになっていたし(笑)。来るもの拒まずで経験値が上がって、思わぬ方向に人生が進んでいることは良いことなので、そこは大事にしながら、お芝居の面でもオールジャンルで行きたいなと思っています。
――“女王”と呼ばれるほどの握手会での人気は、生での強みだったのかなと思ったりします。
須田:そうだったんですかね。いまだに出版物を出すたびに握手をする機会は作らせてもらっているし、「1年に1、2冊は必ず何かを出版する」と決めているんです。ファンの人は「また握手会やってよ」なんて言うんですけど、握手はCDのおまけだということを忘れていますよね(笑)。私はそこは変えたくないので、今でも出版物のおまけとして握手を続けています。“握手”を売りたくはないので、そこはこだわりです。
――須田さんの思う握手会の「極意」ってなんですか?
須田:「握ること」と「見つめること」を目一杯やることですかね。緊張してうまく話せない人がいたとしても、握ることと見つめることだけでその空間は成立するので、それはすごく大事にしています。私、体がポカポカして帰れるようなツボを少しだけ指圧していたりするんですよ。以前、番組で握ったあとの人の血行を測定したら、本当にちょっと良くなっていたんです。だからちゃんと実績があります(笑)。
■今の仕事は7割が名古屋 「1日でも長く続けさせてもらえたら幸せ」
――今回のロケ先のようにあみだくじで決めたいほど、迷った経験はありますか。
須田:アイドルからの卒業は、飛び降りるような気持ちでした。私は31歳で卒業したんですけど、20代で初めて出した本に「30歳になったら私は生きていないと思う」と書いていたくらい、アイドルとしての生き方しかしていなかった。今でこそ30歳を超えてもアイドルをやっている方は多いけれど、30歳より先の人生って当時は想像できなくて。不安ではなくなってきたから結局卒業したんですが、何者でもなくなる瞬間を迎えるのはすごく怖かったですね。
――当時、30代のアイドルが当たり前のようにいる環境だったとしたら、辞めていなかったかもしれない?
須田:いや、辞めてますね。48グループである限りは辞めていました。48のファンの人って恋愛が嫌いな方が多いので(笑)。今は恋愛OKなグループさんも多いし、恋愛を禁ずることが良くないみたいな風潮になっているけど、実際にルールがあるかないかは置いておいたとしても、アイドルの恋愛はタブーに見えていた中で生きてきたし、ファンの方の目にもそう映っているグループだったので「30歳を超えてもアイドルをやっている人が多いから私ももっとやればよかった」とはまったく思わないです。それが私の中での48への誠意だし、けじめ。「人生をここで切り替えてもう1回生き直すぞ」と思っていたので、悔いはないです。
――アイドルの恋愛を禁止することそのものについてはどう思っていますか?
須田:お話が出ちゃった子とかを見ても、かっこいいなと思っていました。「この人は自分の好きなこととかやりたいことを持っている人なんだ」って。私は「自分がこうありたい」を重視して「自分がこうしたい」を出せずに生きてきたので、「卒業するときも恋愛していなくて偉いね」と30歳になって言われることに違和感があったくらいで。
別に偉いと言われたくて恋愛していないわけじゃなくて、好きなものに正直になれなかっただけなのに、という劣等感があったから、恋愛している子を見ても「いいじゃん」と思いますし、恋愛しないと決めている子がいても「いいじゃん」です。どれも否定しない。もちろん、ファンに対して誠意がなかったり、傷つける行動をしているなと思う人に対しては、ちゃんと後先考えようねとは思うけど、好きなことがあることに関しては「かっこいいな、ロックだな」と思います。全然どっちも悪くないと思います。
――最後に、今後の展望を聞かせてください。
須田:仕事の7割が名古屋なのですが、今ある地元のお仕事がそのまま続くのが理想です。1日でも長く続けさせてもらえたら幸せ。それ以外は結婚するまで見えないですね。どこの人と結婚するかで、私の拠点も変わると思うんです。名古屋の人と結婚したら名古屋がお家になるだろうし、北海道の人と結婚したら北海道のお家になるだろうし。逆に私に合わせてくれるスタイルもあるのかなと思うけど、どこの人と結婚するのかも何も決まっていないから、将来も何も決まっていない、という感じです。
――未来のパートナー次第なんですね。ありがとうございました!
(取材・文・写真:山田健史)
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