W杯の総括を語る日本代表の森保一監督は明るい表情を見せる(カメラ・頓所 美代子)

写真拡大

 日本サッカー協会(JFA)が日本代表の森保一監督(57)に続投を要請する方向であることが2日、分かった。北中米W杯決勝トーナメント(T)1回戦でブラジルに敗れ32強に終わったが、JFA内では手腕に対する評価が高い。森保監督はこの日、帰国して、都内でJFAの宮本恒靖会長(49)らと大会の総括会見に出席。今後については明言しなかったが、日本について「未来は必ず世界一を取れる」と力強く語った。続投となれば異例の3期目に突入する。

 北中米の地で世界の壁にはね返された日本代表が、新たなステージへと歩み始めた。森保監督は会見で、ブラジルに敗れ、目標の優勝に届かなかった悔しさをにじませつつも「この成長をしっかり続けていけば、未来は必ず世界一を取れる、そういう日が来る、と戦いの中で感じることができた」と、8年間の指揮でつかんだ手応えを語った。

 JFAの宮本恒靖会長は、今大会の総括としてこう評価した。「オランダ、ブラジルの個、質の高い選手たちを相手にして、上回る選手もいた。ガチンコ勝負の中で、計れた距離感」。帰国前の米国で、森保監督続投に向け、正式な手続きには入っていないとしながらも「やっぱりそういった準備をしていかないといけない」と語った会長。この日、監督人事については「決める手順は決まっていますので、仮定の話は今日の段階ではできない」と言及は避けた。

 森保監督自身は、去就について「少し休んで、まずは大会の振り返りをしっかりとしなければいけない。今、決まっていることはそこまで」と述べるにとどめた。ブラジル戦後に宮本会長とは対話しており、続投の意思を確認されている可能性は高い。次期監督候補には名波浩コーチや、U―23日本代表の大岩剛監督といった日本人指導者の名前も挙がるが、来年1月にはアジア杯が控えている。協会内では、森保監督続投の場合、1年契約などの短期間でのオファーを出して、終了時点で再度評価する案も浮上している。

 協会内では、森保体制継続を推す声が強い。田嶋幸三名誉会長(68)は今大会の戦いぶりを高く評価し、「(続投要請は)妥当な判断だと思う」。山本昌邦技術委員長(68)も「日本のスタイルを(森保監督2期目の)3年半でバージョンアップして整えてもらった。選手とチームの成長が、日本の形として見えてきたことが成果だった」と高く評価した。

 今後については、最短ならば今月23日のJFA理事会での承認を経て、新体制が決定する見込みだ。宮本会長は「一つのめどかもしれないし、そこまでに色々なものをまとめられるかどうか」と説明。2030年のモロッコ、ポルトガル、スペイン共催W杯に向け、日本代表のかじ取りを担う指揮官の誕生が近づいてきている。

 ◆森保 一(もりやす・はじめ)1968年8月23日生まれ、長崎市出身。57歳。長崎日大高から87年にマツダ(現・広島)入団。92年に日本代表初選出。国際Aマッチ35試合1得点。京都、広島、仙台を経て2003年限りで引退。J1通算293試合15得点。05年からU―20日本代表コーチ。12年に広島監督に就任し、J1優勝3度。17年10月から東京五輪代表監督。18年7月からA代表との兼任監督。21年東京五輪4位。22年カタールW杯16強。26年北中米W杯32強。