手術に当たる中国ルワンダ支援医療チームの于洋医師(左端)。(2026年3月撮影、キガリ=新華社配信)

 【新華社フフホト6月30日】アフリカ中部ルワンダで、中国内モンゴル自治区ヒンガン盟出身の医師、于洋(う・よう)さんが産科医療の支援と人材育成に取り組んでいる。重篤な妊産婦の救命や現地医療スタッフへの技術指導に力を注ぐ。

 于さんはヒンガン盟人民医院の副院長を務めるベテラン医師。今年1月、中国の第26次ルワンダ支援医療チームの一員として、1年間の医療支援任務に就いた。中国は1982年から同国に医療チームを派遣しており、これまでに延べ343人の医療従事者が現地で活動してきた。

ルワンダのキブンゴ教育病院で回診する于洋医師(中央)。(2026年4月撮影、キガリ=新華社配信)

 派遣先のキブンゴ教育病院は、ルワンダ東部州にある地域中核病院。産科研修拠点として、高リスク妊産婦の治療と産科人材の育成を担っている。ただ、現地では医療設備の老朽化や不足、薬品の供給不足、検査体制の遅れ、人材不足といった課題があり、産科専門医は3人にとどまる。

 双子を妊娠し前置胎盤を併発した妊婦が出産後に大量出血を起こし、命に関わる状態に陥ったことがあった。若手医師が対応に窮する中、于さんが駆けつけ、落ち着いた処置と豊富な経験で出血を抑え、患者を危機から救った。

ルワンダの住民に子宮頸がんの予防・治療について説明する于洋医師。(2026年4月撮影、キガリ=新華社配信)

 産科人材の不足を踏まえ、于さんは臨床にあたる傍ら、現地医療スタッフの育成にも取り組んでいる。産科の急性期対応や高リスク妊娠の管理などについて、実技指導や症例検討、手術の実演、講義などを通じて体系的に伝えている。

 第26次ルワンダ支援医療チームは今年5月までに、延べ5千人以上を診療し、200件余りの手術を手掛けた。于さんもその一員として、診療と技術指導の両面から現地医療の支援を続けている。