【W杯】永遠の課題か…日本代表の決勝Tは3試合連続で「空中戦から失点」そして敗退…繰り返された歴史
◆サッカー北中米W杯▽決勝トーナメント1回戦 ブラジル2―1日本(29日、ヒューストン競技場)
【ヒューストン(米テキサス州)29日=岡島智哉】日本は善戦及ばず、後半アディショナルタイム(AT)に決勝点を奪われ、ブラジルに1―2で敗れた。32強での終戦となり、大会を去る。
* * *
最後の最後、決壊寸前のところからの失点は、やむを得ないというか、時間の問題だった部分も大きかった。一方で、後半9分にクロスからのヘディングシュートで喫した失点は、時間帯も点の失い方も、悔やまれるものとなった。
ブラジルはアンチェロッティ監督の指示により、後半開始からサイドバックを中心としたアーリークロス攻勢に打って出た。日本はビニシウスの対応を複数枚で行うことを約束事としていたが、そのビニシウスがサイドに張り続けるため、中とクロッサーへの寄せが手薄になる状況が生まれていた。
失点シーンは、日本の右サイドからのクロスを大外で合わせられた形。左CBの伊藤洋輝、左WB中村敬斗の間を、ボランチのカゼミロに侵入された。隙を突かれたというよりも、ロジックでやられた失点となった。
これで決勝トーナメント1回戦は通算5試合で3敗とPK負け2試合となり、高い壁に阻まれている状況だが、この5試合のうち、失点した4試合全てでヘディングによるゴールを許している点は見逃せないポイントと言えそうだ。
02年日韓大会トルコ戦(0●1)はCKから。10年南ア大会は0―0で迎えたPK戦の末の敗退だったが、18年ロシア大会はベルギーの194センチMFフェライニへの対応に苦慮するなど2点を高さで奪われて追いつかれ、最後に速攻で被弾した「ロストフの悲劇」で敗れた(2●3)。22年カタール大会クロアチア戦(1△1、PK1●3)も前田大然のゴールで先制しながら、クロアチアのペリシッチにクロスを頭で合わせられ同点に追いつかれた。
日本のセンターバックは高身長化が進んでおり、単純な数値上は世界に肩を並べるだけのものになっている。しかし、カタール大会のクロアチア戦と今大会はセンターバックを3枚そろえる3バックで挑んだものの、空中戦でやられての失点となった。
この“永遠の課題”とどう向き合っていくか。「高さ対策」は、言うは易し行うは難し、の側面も大きい。この日に限れば「フィジカル負け」ではなく「ロジック負け」による失点だった。過去の大会におけるあらゆる失敗を糧とし、チームとして強化を図ってきた森保ジャパンだが、歴史が繰り返される形での痛恨の失点となってしまった。(岡島 智哉)

