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6月25日の判決で札幌地裁は、川村被告に懲役30年、滝沢被告に懲役20年、当時16歳の少年に懲役9年以上、13年以下の不定期刑を言い渡しました。

検事の中村浩士弁護士に解説していただきます。

判決理由としてはー

川村被告について
・主導したとは言えないが犯行をけん引
・金品を奪う流れを作り出した

滝沢被告について
・強盗行為に一定の役割を果たした
・被害者死亡への直接的な関与は限定的

少年について
・犯行を助長する言動、行動をしていた

などと指摘しました。

3人が問われていた「強盗致死罪」は法定刑で死刑か無期懲役となっていますが、この判決をどのようにみていますか?

(中村弁護士)「懲役30年という求刑割れした結論については、全くありえないとまでは思わないんですが、やや意外な印象を受けます。求刑ですけれども、滝沢被告に対する求刑、これは若干、川村被告との役割分担を考えたときに、無期求刑と開きがありすぎる、やや軽い求刑なのかなという印象がありましたので、そこは裁判員もおそらく同様に考えて、3人の量刑の間のバランスを保とうとした結論なのかなというふうに感じます」

今回の判決を検察の求刑と比較すると、川村被告は求刑が無期懲役から懲役30年になりました。

特に川村被告は求刑を下回りましたが、何が考えられるでしょうか?

(中村弁護士)「情状酌量しないと有期刑には落ちないんですね。今回の判決内容を見ますと、情状酌量の理由として2点「主導したとは言えない」、そして「死に直結する暴行の関与が薄い」この2点をあげています。ただ前者に関しては、かたや暴行と金品を奪う流れを作り出した、犯行をけん引したとも言っているんですね。主導したとは言えないという理屈付けとちょっと矛盾がないか、ちょっと理解がなかなか難しい理由付けかなと感じます」

(中村弁護士)「そしてもうひとつ、死に直結する暴行への関与が薄いという点、ただこれは自ら手を下さないで背後にいて、自ら手を下したものを利用したとしても、同様に処罰するというのが共同正犯の原理なので、この原理原則とどうなんだろうな、というやや違和感は感じる理由付けだったなという印象です」

事件に関わった6人ですが、全員、強盗致死などの罪に問われています。

主犯格とされている川口被告と当時17歳の少年は7月13日に初公判。

一方、長谷さんと交際していた八木原被告については公判の見通しが立っていません。

残る3人への裁判の影響についてはいかがでしょうか?

(中村弁護士)「判決の中で、3人それぞれの量刑を下した理由付け、これがはっきりと明示されています。そうすると、検察官も弁護人も今後、裁判員は変わるものの、裁判官は同じ裁判体で審理されますので、今回の判決の理由付けをもとに、今後の3人についてはこういう理由だからより刑が重くなるんだ、より刑が軽くなるんだ、今回の判決を基準、よりどころにした主張が展開されていることになるかなと思います」

(中村弁護士)「その意味で、八木原被告については、川村被告が自ら手を下して男性の共犯者を引き込んだと、暴行・犯行を誘引したということを認めながら、主導者ではないということで無期は不相当だと、これが裁判官・裁判員の判断だったわけですが、これをよりどころにしてしまうと、八木原被告の関与、これは自ら手を下していませんし、ただただ川村被告に相談をしただけ、それで暴行がエスカレートしたとなってしまうと、果たして川村被告の量刑とのバランスを考えた時に、川村被告以上の量刑で判断できるのかというと、かなりちょっと難しい裁判になってくる。そこを検察がどう考えるかというところが、今後の一番のポイントになってくるかなとは感じます」

検察としては川村被告の判決について、「上級庁と協議のうえ適切に対応したい」とコメントしていますが、元検事の中村先生としては控訴も考えられますか?

(中村弁護士)「やはり今回の判決を確定させたくないと思いますので、私が検事であれば控訴したいという強い意向を述べそうな気はいたします」

※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。