〈北区・小学校火災〉「助けて…」救急搬送された男児が語る火災の恐怖「先生が窓を開けて、しゃがむようにって…」防災頭巾をかぶり校庭では泣き声も「訓練してたから避難はできた」

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19日午前11時ごろ、東京都北区の区立滝野川第三小学校(児童337人)の校舎から出火、東京消防庁からポンプ車など75台が出動、約3時間後に鎮火した。この火事で4階の音楽室など約200平方メートルが焼け、児童8人と教職員3人の計11人が煙を吸うなどして病院に運ばれ、うち1人の男児が転倒して肘の骨を折る重傷を負った。出火当時、同校には児童と教職員ら計約350人がいたが、全員が校庭や近くの公園に避難し、逃げ遅れはなかった。

〈画像〉迫る黒煙のなか、ひさしに取り残された3人の児童、防災頭巾をかぶり避難する児童たち、避難中に体育館で配布された保存食

2組のみんなは「助けてー」って消防士さんに叫んでいた

現場は都電荒川線の滝野川一丁目停留所南西約150メートルの住宅街密集地。校舎から猛烈な勢いで立ちのぼる黒煙やおびただしい数の緊急車両に、付近は一時騒然となった。

「出火したのは鉄筋コンクリート4階建ての校舎の最上階で、音楽室では当時5年生が授業中でした。隣接する音楽準備室から焦げくさい臭いがしたため扉を開けると、猛煙が立ち込めた。音楽室や音楽準備室にはスプリンクラーがなく、一気に燃え広がったようです。

音楽準備室には過去に使用していたストーブがあり、これを点検中だったという情報もあり、警視庁が原因を調べています。なお、同校の敷地内には現在園舎を建て替え中の近くの幼稚園が間借り入居していますが、約40人の園児ら全員も逃げ出して無事を確認しています」(警視庁担当記者)

出火当時、音楽室と同じ4階で授業を受けていた5年生の女子児童が保護者同席のもと取材に応じてくれた。

「社会の授業を受けていたら煙が教室に入ってきそうになって怖くて気づきました。教室の中も白くなってるくらい煙が来てて。先生が『教室から出て避難して』って言って、それでみんなバラバラに走って逃げて、階段を降りて校庭に行って、けっこう泣いていて…。

そのあと先生が校庭で人数を確認して飛鳥山に向かった。普段、火事とか地震とかの訓練はしていたから避難はすぐできた。でも、普段の訓練よりもみんなが騒いでる感じでした。避難した後は友達と『(音楽室にいた)2組大丈夫かな』って話していました。

煙が音楽室から来てたから2組の生徒は窓から避難するってなっていて。校舎を見ると窓の外の出っ張りのところにみんな座っていて、私たちは校庭からそれを見ていました。2組のみんなは『助けてー』って消防士さんに叫んでいました」

救急車で搬送された男子児童は「ジリジリとした熱風に包まれたようなかんじ」

音楽室で授業を受けていた5年2組の男子児童が保護者同席のもと、火災の状況を話してくれた。

「最初に警報機が鳴って、隣の準備室の扉の方から煙が入ってきました。煙が最初は白く、だんだんと黒へと変わっていきました。先生が大きな声で『窓を開けて』と指示を出し、みんなで窓を開けました」

準備室から廊下にかけて煙はすぐに立ち込めていったという。

「僕たちは音楽室に閉じ込められてしまって廊下から避難することができず、とりあえず洗面台を乗り越えてベランダに避難しました。先生から『下にしゃがむように』と指示があり、ハンカチで口を押さえて煙を吸わないようにしました。

ベランダは校庭側と裏路地側に分かれていて、裏路地側のベランダは日よけが大きく張り出していて安全なので、大半はそちらに避難しました。

当時音楽室にいたほとんどは裏路地側の窓の外に出ました。3人だけは校庭側のベランダに出てしまい、取り残されてしまいました。骨折をした子がいて、裏側の窓の外に避難して3階にすべり落ちてしまったらしいです」

証言してくれた男子児童を含めた児童たちは、約10分後に到着した消防隊員に救助されたという。男子児童は靴を履いておらず、靴下のつま先が黒ずんでいた。

「消防隊の人がベランダにハシゴをかけてくれて3階に避難させてくれました。それまでの間、真夏のようなジリジリとした熱風に包まれたような感じでした。紙の焦げたような臭いがして怖かった。

僕の服にもススがついてて、消防の人たちに『大丈夫?』と声をかけられました。僕は煙を少し吸ってしまっていたので救急車で病院に運ばれたけど、2時間程度で帰って来れました。靴やランドセル、裁縫セットはまだ教室の中にあって取りに行けていません」

男子児童の保護者(40代・女性)も取材にこう答えた。

「午前11時半ごろに学校から連絡用のアプリに火事発生と子供を迎えに来るよう通知が来ました。それより前にものすごい黒煙が上がっていたので、保護者の間では学校が燃えているのではと心配の声が広がっていました。

学校に到着すると、ウチの子が救急車で運ばれて行くところだったので、びっくりしました。それでも状況がつかめず、帰宅してニュースを見て火事の様子が分かりました。先生方もみなさん協力して子供を守ろうとして頑張ってくれたようです。先生方もきっとかなりの煙を吸っていると思いますので心配です。休校にするかどうかなど、今後どうするかはまだ全く聞かされていない状況です」

警視庁が出火の原因を調べている。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班