無断動画アップロードで提訴 身近に潜む著作権侵害リスク【徳島】
自分が撮影した写真を動画共有サイトに無断で投稿され、著作権を侵害されたとして、大阪府の写真家が、徳島市に住む人物を相手取り、損害賠償を求めて徳島地裁に提訴したことが分かりました。
普段何気なく使っている動画サイトやSNS。
そこに潜む、身近な著作権侵害のリスクや現状についてお伝えします。
訴えを起こしたのは、テレビ局のアナウンサーの写真を多く手掛ける、大阪府の男性写真家です。
訴状などによりますと、男性が撮影した写真が2025年、「可愛すぎる準キー局女子アナウンサーランキング!」などとタイトルを付けられ、ユーチューブなどの動画サイトに無断でアップロードされました。
生成AIなどを使ったのか、投稿された動画はすべてアナウンサーが動いているように加工されていたということです。
情報開示請求の結果、投稿したアカウントの契約者が徳島市に住む人物と判明し、提訴に至りました。
男性写真家は、「閲覧数稼ぎ目的の悪質な無断転載であり、アナウンサーなどイメージが重要な顧客との信頼関係で成り立つ自身の信用が大きく低下しかねない」などと主張。
徳島市の人物に対し、著作権侵害などの損害賠償として約660万円の支払いを求めています。
(写真家の代理人・齋藤理央 弁護士)
「(無断で作品を)使う方は割と気軽に使うが、使われた方は苦労して作った作品をタダで使われている」
「はっきり言って『泥棒』だと思っている」
原告の代理人は、今回の訴訟の意義について…。
(写真家の代理人・齋藤理央 弁護士)
「(著作権侵害は)クリエイターにとって、非常に精神的に負担になっている」
「モチベーションを失って、経済的なインセンティブも失って、いい作品が世の中に出てこなくなってしまう」
「著作権侵害行為はやめていただく、この裁判が一つのきっかけになれば」
(豊成アナウンサー)
「著作権を侵害する違法なアップロードについては、逮捕者も出ています」
「2021年には、人気映画を10分程度に編集した、いわゆる『ファスト映画』をユーチューブに無断アップし広告収入を得ていた男女3人が、著作権法違反の容疑で逮捕されました」
「3人にはその後、罰金200万円などの有罪判決が下されたほか、映画会社など13社が起こした民事裁判でも、損害賠償として1人あたり5億円の支払いが命じられました」
(森本アナウンサー)
「経済産業省の発表では、ネット上に違法に販売・配信されたアニメや漫画、音楽、グッズなど、いわゆる『海賊版』による被害額は、2025年だけで10兆円を超えているということです」
(豊成アナウンサー)
「ただ、VTRに登場した齋藤弁護士によりますと、個人で投稿の削除を求めたり損害賠償を求めるには、多くの費用や手間がかかるため、泣き寝入りするケースが多いのが実情だそうです」
「このため、文化庁も対策の一つとして、ネット上の著作権侵害に対する個人クリエイターの訴訟などに、最大400万円を支援する制度を去年からはじめていて、今回の徳島地裁への提訴は、この支援制度を受けて行われたものだということです」
(森本アナウンサー)
「普段何気なく使っているSNSや動画サイトにも、一歩間違えれば大きなトラブルにつながる落とし穴が潜んでいます」
「『これくらい大丈夫』と思わず、ルールを守って使用したいですね」
