動画「宇宙探査と、『宇宙的意識』(cosmic consciousness)」で、脳科学者の茂木健一郎氏が登場。世界的に進展する再使用型ロケット技術と、それにより可能となる「宇宙的意識の進化」について独自の視点で語った。

茂木氏はまず、イーロン・マスクが主導するSpaceXや、ホンダの再使用型ロケットの意義を肯定。「リユーザブルなロケットの実験、成功されたということは、本当に素晴らしい」としつつ、マスク氏が見据える『人類を多惑星的な存在にする』という壮大なゴールも紹介した。さらに、「その向こうにあるのが意識の進化、コズミックコンシャスネス」として、宇宙開発が人類の精神や価値観に新たな地平をもたらす可能性を論じる。

アポロ計画による月面着陸時、宇宙飛行士たちは「地球を外から見た時に非常に衝撃を受け、意識の進化があった」と茂木氏は指摘し、「アポロの宇宙飛行士たちは宗教的体験を報告したり、神を見たというふうに言ったりしている」と過去の証言を引用。こうした体験が「脳の意識状態を次に行かせる」と、脳科学からの解釈を加えた。

一方で、地球外からの視点を得た人間はこれまで約千人未満と限定的であり、「人類の意識の進化がもしあったとしても、集団的に発動するにはまだ数が足りない」と論評。「G7の首脳なんかも宇宙から地球を見れば、全く違ったことになると思う」と大胆な提案も。

また、「こういうことを私今言語で記述してますが、想像してるだけだと、やっぱりそういう状態には脳はならない」と断言し、「実際にそこに経験してみないと、脳はそういう状態にならない。それが身体性」と身体感覚の重要性を強調した。さらに、「メタバース的なバーチャルリアリティ的なアプローチでもダメでしょう」とし、現状のVR技術への懐疑的な見解を示している。

最後に茂木氏は、「人類の中で宇宙を経験した人が10万人、100万人、1000万人くらいになってくれば、人類の意識の相転移、変化が起こるのだろうなと思っています」と述べ、宇宙体験が地球規模で意識変容をもたらす未来への期待をもって動画を締めくくった。

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