「毎日来て、欲しいものを手に入れてほしい」: グッズマート 創設者レイチェル・クルーパ氏が語る、単なる「ショッピーショップ」を超えた店舗づくり
グッズマート(The Goods Mart)は、いわゆる「ショッピーショップ(おしゃれな雑貨屋)」の罠にはまらないようにしながら、コンビニエンスストア体験を一新しようとしている。2018年にオープンし、現在はマンハッタンに3店舗を構える同社は、スナックバー、コーヒー、そのほかの飲料など健康的なスナックを種類豊富に取り扱っている。店舗は小さく、わずか400平方フィート(約37.2平方メートル)しかない店舗もある。新興ブランドを扱い、刷新された外観を持ちながら、顧客の日常的なニーズに対応するという新しいタイプのクイックサービスストアを作り上げるというコンセプトだ。
クルーパ氏は2月中旬、米モダンリテールのポッドキャストに参加し、店舗のこれまでの歩みと、最近力を入れているB2B販売について語った。
クルーパ氏はCPG(消費財)分野に精通している。「22年以上PRの仕事に携わってきた。仕事の多くはCPG分野、健康志向の分野に関するものだった」と同氏は言う。
同氏は2018年に、別のプロジェクトを試そうと決意した。人々は毎日同氏のPRオフィスを訪れ、さまざまな商品を試した。それによってクルーパ氏は、若くて新興のブランドに特化した新しいタイプのスナック菓子店の需要があるかもしれないと気がついた。そこで、同氏は融資枠を獲得して、何人かの友人や同僚の協力を得て、グッズマートを設立した。
しかし、「設立時にはまだ戦略などはなかった」とクルーパ氏は認めている。単に、このようなモデルが通用するかどうかを試し、そこから試行錯誤を繰り返していっただけだった。
現在3店舗を構えるグッズマートは、新しいタイプのビジネスとしてB2Bに注力している。ホテル向けミニバーの提供や、ほかの企業クライアント向けに軽食プログラムの企画を開始した。
これは新たな収益源だが、このビジネスがグッズマートの中核をはみ出してはいないと、クルーパ氏は主張する。「グッズマートの基本理念は、新興ブランドの成長を支援し、より多くの場所で、より多くの人々の手にわたるようにすることだ」。
対談のいくつかの要点を以下に紹介する。明瞭化のため多少の編集を加えた。
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ブランドが実店舗を理解できるよう支援する
「我々の店舗で扱っているブランドの多くは若くて新興のブランドなので、小売業に参入したばかりだ。伝統的な小売のやり方に足を踏み入れたところなので、我々はこれらのブランドが適切な価格帯を把握し、どこに商品を置くべきかを見極める手助けしている。もちろん、我々の店舗は小さいので、大きな小売業者で扱うときとは配置も異なる。しかし、小売にはじめて参入するなら、まずは我々のところに来て、業界の競合店はどこなのか、どこをめざすべきなのかといった問題を解決してほしい。我々はその点においてとても寛容だ」。
クルーパ氏のB2Bへの取り組み
「グッズマートの原点は、すなわち新興ブランドの足固めを助け、より多くの場所で、より多くの人々の手に渡るようにすることだ。その一環として、店舗は来店客のテストエリアのような役割を果たす。顧客は何を好み、何を好まないのか、どのようなフィードバックがあるのか、価格帯はどの程度が適切なのか、といったことだ。我々は現在、ホスピタリティキュレーションの面をより強化している。というのも、企業オフィスの環境において、より多くの顧客が得られることは素晴らしいことだからだ。新興ブランドをパントリーに置く企業向けに、その創設者についての詳しい情報を教える。ホテル向けミニバーの提供に関しても本当に成長しており、現在9社か10社の取引先がいると思う。企業向けパントリーも3、4社扱っている。また、多くのコワーキングスペースとも取引を進めている」。
ショッピーショップを超えた店舗をめざして
「適切なパートナーを持つには、階層とレベルが必要だ。幸運なことに、我々の構想を信じてくれて、その区画を管理するなかで我々が付加価値を与えるとみなしてくれているオーナーがいる。人々が何を求めて来店するのかにはレベルがあると思う。我々はコーヒーを1ドル25セント(約188円)で販売している。これはお得な値段だが、より利用しやすくしたい。なので、顧客には毎日来て、欲しいものを手に入れてほしい。我々は、何か食べたいものを探しにくるような専門店ではない。顧客は、ただ我々が素晴らしいコーヒーショップのチキンサラダも扱っており、毎日クラッカーと一緒に買えるからやってくるわけだ。だから我々にとって、ショッピーショップをどう運営するかが重要だ。私はあまり大きなお店で買い物をするタイプの人間ではない。つまり、珍しい商品がたくさんあるだけでなく、人々が毎日欲しくなるような商品もいっぱいある店舗をどうすれば実現できるかということだ」。
[原文:‘We want you to come in every day’: The Goods Mart founder Rachel Krupa on building a convenience store that’s more than a shoppy shop]
Cale Guthrie Weissman(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:都築成果)
