2024年2月15日、YouTubeがプラットフォーム上で公開されているアーティストの公式ミュージックビデオを活用してオリジナルのショート動画を作成できる複数の機能をリリースしました。

It’s Time for the Remix - YouTube Blog

https://blog.youtube/news-and-events/youtube-shorts-remix/



Now Launching: Music Video Remixes on Shorts!!! - YouTube

YouTube now lets you integrate music videos into your Shorts | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/02/15/youtube-now-lets-you-integrate-music-videos-into-your-shorts/

YouTube Shorts adds music video remixing as UMG goes silent on TikTok - The Verge

https://www.theverge.com/2024/2/15/24074036/youtube-shorts-music-video-remix-umg-tiktok

YouTubeショートに追加された新機能は「リミックス」から利用可能です。リミックスを使用するには、モバイル版YouTubeアプリで公式ミュージックビデオを再生し、「リミックス」ボタンをタップします。



すると、ショート動画のクリエイターがミュージックビデオをリミックスする際に使用できる「サウンド」「コラボ」「グリーン スクリーン」「切り抜き」といったツールが表示されます。



「サウンド」では、ミュージックビデオから音楽だけを抽出してショート動画に利用できます。なお、「サウンド」機能は以前から利用可能でした。



「コラボ」を使用すると、ミュージックビデオを自身が撮影したビデオと一緒に最長60秒まで表示することが可能です。まずはミュージックビデオの中から、好きな部分をトリミングし、「次へ」をタップ。



すると、トリミングしたミュージックビデオとカメラで撮影した映像が1つの画面上に表示されるようになります。



また、表示される画面のレイアウトを変更することも可能で、右側のレイアウトボタンをタップ。



「レイアウトを選択」と表示されるので、ミュージックビデオが表示される位置を「左」「右」「上」「下」の中から選んで、好みのレイアウトを適用することが可能です。YouTubeはこの機能について「ミュージックビデオのダンスと自身のダンスを一緒に再生するショート動画を作成することができます」との例を挙げています。



また、「グリーン スクリーン」機能を使用すると、ミュージックビデオをショート動画の背景として利用することが可能です。まずは「コラボ」と同様にミュージックビデオの特定の部分をトリミングし「完了」をタップ。



すると、カメラに映った人物や物体を自動的に切り抜いてミュージックビデオに合成してくれます。



トリミングを行う画面で「レイアウト」をタップすることで、同じ動画を分割して表示することも可能です。



「グリーン スクリーン」で可能な分割レイアウトの例が以下。



「切り抜き」ではミュージックビデオから最大5秒間の映像を切り出してショート動画に利用することができます。



YouTubeのプロダクトマネジメント担当シニアディレクターであるサラー・アリ氏は「YouTubeでは、ミュージックビデオを繰り返し再生したり、同じ楽曲から他のファンが作成したショート動画をチェックしたり、お気に入りのアーティストのある瞬間をカットして、自身のショート動画に使用できたりします。このようなことが1つのプラットフォームで実現できるのは、YouTubeだけです」と述べ、TikTokなどの競合プラットフォームに対する優位性を示しています。

なお、YouTubeの競合プラットフォームであるTikTokでは、2024年1月31日をもってユニバーサルミュージックグループ(UMG)との契約が打ち切られました。契約打ち切りについてUMGは「TikTokがUMGに支払う報酬額の低さ」「AIへの取り組み」「安全性への取り組み」を問題視しています。契約打ち切りに伴って、TikTokではUMGに所属するアーティストの楽曲を使用することができなくなっています。

ユニバーサルミュージックがTikTokとの契約を2024年1月31日で打ち切りに、収益やAI利用に関するいざこざ発生で間もなく楽曲の一部が消え去る可能性- GIGAZINE