2023年12月12日にiOS 17.2、iPadOS 17.2、macOS Sonoma 14.2、watchOS 10.2、tvOS 17.2がリリースされました。iOS 17.2とiPadOS 17.2では、日記をつけるためのアプリ「ジャーナル」が追加されたほか、Vision Pro用の空間ビデオをiPhone 15 Pro/15 Pro Maxで撮影できるようになる機能なども追加されました。ただし、一部の機能は2024年にリリースが延期されたと報じられています。

iOS 17 のアップデートについて - Apple サポート (日本)

https://support.apple.com/ja-jp/HT213781

iOS & iPadOS 17.2 Release Notes | Apple Developer Documentation

https://developer.apple.com/documentation/ios-ipados-release-notes/ios-ipados-17_2-release-notes

Apple releases iOS 17.2 and macOS 14.2, delays two features to 2024 | Ars Technica

https://arstechnica.com/gadgets/2023/12/apples-ios-17-2-macos-14-2-add-journaling-app-messages-catch-up-and-more/

iOS 17.2のリリースノートによると、以下の機能の追加やバグ修正、セキュリティアップデートが行われているとのこと。

◆ジャーナル

「ジャーナル」アプリが追加されました。Appleは「日々のささやかな出来事から大きなイベントまで書き留めておくことができる新しいアプリで、感謝することにより健康状態を向上させることが可能」と述べています。



撮影した写真の思い出や聞いた音楽のイメージなどについて、テキストでそのまま記すことが可能です。ジャーナルはTouch IDあるいはFace IDでロックすることが可能で、暗号化された上でiCloud同期によって保存されます。



◆アクションボタン

iPhone 15 Pro/15 Pro Maxのアクションボタンの機能に「翻訳」を割り当てられるようになり、語句を素早く翻訳したり、別の言語でほかの人と会話したりすることが可能になります。



◆カメラ

2024年にアメリカで発売が予定されているAppleのMRヘッドセット・Vision Pro向けの「空間ビデオ」を撮影できるようになりました。



空間ビデオ機能については一部メディアが先行体験のレポートを発表しており、以下の記事にまとめられています。

Apple Vision Pro対応の「空間ビデオ」がiOS 17.2パブリックベータ版で撮影可能に、実機で視聴するとどんな感じなのか? - GIGAZINE



さらにiOS 17.2では、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxで遠くにある小さな物体を望遠カメラで撮影する際のフォーカス速度が向上したとのこと。

◆メッセージ

・キャッチアップの矢印を使用すると、右上隅に表示される矢印をタップして、チャットの中にある最初の未読メッセージに簡単にジャンプすることが可能

・コンテクストメニューで“ステッカーに追加”オプションを選択して、吹き出しにステッカーを直接追加することが可能

・ミー文字のアップデートにより、ミー文字の体型を調節する機能が追加

・連絡先キー確認で、膨大な数デジタル脅威にさらされている人向けに、意図した相手とのみメッセージをやり取りしていることを確認するための自動通知と連絡先確認コードを提供

◆天気

・「降水量」の表示で、今後10日間の特定の日の雨や雪の状況を把握することが可能

・新しいウィジェットで、今後1時間の降水、日別天気予報、日の出と日の入の時刻のほか、空気質、体感温度、風速などの現在の気象状況の表示を選択可能

・風の地図のスナップショットを使用すると、風のパターンを素早く見極め、マップオーバーレイのアニメーションにアクセスして、今後24時間に予想される風の状況に備えることが可能

・インタラクティブな月のカレンダーで、翌月の任意の日の月の位相を簡単に視覚化

◆その他

・AirDropの改善により、連絡先の共有オプションが拡張され、2台のiPhoneを近づけることで搭乗券や映画のチケットなどの有効なパスの共有が可能

・Apple Musicで「お気に入りの曲」プレイリストを使用して、お気に入りに指定した曲に素早く戻ることが可能

・集中モードからApple Musicの“視聴履歴を使用”を無効にして、再生したミュージックが“最近再生した項目”に表示されないようにしたり、おすすめに反映されないようにすることが可能

・新しいデジタル時計のウィジェットを使用すると、ホーム画面やスタンバイ画面で時刻を一目で確認することが可能

・自動入力機能の強化により、PDFやその他のフォームのフィールドを識別して、連絡先から名前や住所などの情報を入力することが可能

・新しいキーボードレイアウトが8種類のサーミ語に対応

・「メッセージ」のステッカーに「センシティブな内容の警告」を表示することで、ヌードを含むステッカーが予期せず表示されるのを防止

・iPhone 13とiPhone 14のすべてのモデルでQi2充電器に対応

・特定の車種の車内でワイヤレス充電ができないことがある問題を修正

・QRコードを使用した一部の支払い方法に関する問題を修正

ただし、「ホテルのテレビにAirPlayで接続する機能」と「Apple Musicの共同プレイリスト機能」については、iOS 17で実装されると予告されていたものの今回は見送られており、2024年に実装が延期されています。