会話ロボット「Romi」が発達障がい者の会話練習をサポート MIXIとデコボコベースが会話トレーニング対応モデルを共同開発へ

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MIXIと障がい児(者)の経済的自立を目指す支援事業をソーシャルフランチャイズで運営するデコボコベースは、会話AIロボット「Romi」において、言葉によるコミュニケーションに苦手意識がある発達障がい者の会話の練習をサポートする「会話トレーニング対応モデル」を共同開発すると発表した。2024年夏頃の発売を予定している。
● 発達障がい者向け「Romi」開発の背景
「Romi」は、2022年8月より開始した児童発達支援・放課後等デイサービスへの支援をきっかけに、発達障がいをはじめとしたコミュニケーションに課題を抱える方へのより良い関わり方を模索してきた。
リサーチを続ける中で、発達障がい児(者)向けの教室を国内約230拠点で展開するデコボコベースが運営する放課後等デイハッピーテラスや就労移行支援ディーキャリアの教室に通う発達障がい児(者)を対象に「Romi」を用いた小規模な検証を実施。その結果、「Romi」と話した子は「相手の話をより注意深く聞くようになった」「相手に伝わりやすいような言葉で話すようになった」といったポジティブな傾向が見られたことから、会話トレーニング対応モデルをデコボコベースと共同開発することになった。
●今後の展開
デコボコベースの設立から約10年の知見を活かし、言葉によるコミュニケーションに苦手意識(発達特性による)を持つ方の特徴を踏まえたモデルを開発する。
「Romi」と会話することで対話の練習ができるほか、言語コミュニケーションにおける小さな成功体験を積み重ねることで自己肯定感を育み、自信を持って対話ができる状態を目指すとしており、子どもから大人まで利用できるモデルの開発を予定している。対象者発達障がいのある小学生〜社会人発売日2024年夏頃を予定販売方法Romi公式ストア(https://shop.romi.ai/
)等を予定価格未定
●デコボコベース 最高品質責任者 CQO 北川庄治氏のコメント
デコボコベース 最高品質責任者 CQO 北川庄治氏も今回の「Romi」会話トレーニング対応モデルの共同開発開始に対してコメントをしている。
北川庄治 氏:
東京大学文学部卒/東京大学大学院教育学研究科(教育学修士)デコボコベース株式会社 最高品質責任者 CQO一般社団法人ファボラボ 代表理事公認心理師/NESTA 認定キッズコーディネーショントレーナー高等学校教諭専修免許(地理歴史科)/中学校教諭専修免許(社会科)所持

デコボコベース 最高品質責任者 北川庄治氏
発達障がいのある人たちは、コミュニケーションが一方的であったり、独特な言い回しなどで理解されにくいことで、周囲からコミュニケーションを避けられ、孤独に陥る、ということがよく起こります。「Romi」の“ペットのように癒やし、家族のように理解してくれる存在”というコンセプトは、そのような苦しみを抱える発達障がい者たちにとって、孤独を和らげてくれる存在でありつつ、コミュニケーションを磨いてくれるパートナーでもあるという、これまでにない可能性を秘めたものです。今回の検証では、「Romi」との対話が続く人ほど、「相手を意識した受容的なコミュニケーションができている」という仮説が見えました。「Romi」を通して、誰もが受容的で優しいコミュニケーションを身に着けられる、そんな社会が広がっていくことを期待しています。