見た目は豪華っぽいのに0.2g!

有名シェフとコラボした「減塩機内食

 国際線などで提供される機内食では、通常のメニューのほか、アレルゲン対応のものや健康に気遣ったもの、宗教的な約束事に留意したものなど「特別機内食(スペシャルミール)」を選べる会社が多数です。普通の機内食と比べて、どのような違いがあるのでしょうか。ANA(全日空)の「塩分控えめ」のスペシャルミールを試してみました。


ANAの「低塩」スペシャルミール(乗りものニュース編集部撮影)。

 ANAの「塩分控えめ」のスペシャルミールは、「THE CONNOISSEURS」メンバーの有名シェフとコラボレーションしたもので、"料理のオリンピック"と称されるボキューズ・ドール国際料理コンクール アジアパシフィック大会において、二度の優勝を収めた高山英紀氏(高は「はしごだか」)が手掛けたものとのこと。

 メニューは次の3品とデザートです(食塩の表示値は日本食品標準成分表の計算による推定値)。

●前菜
・トマトのジュレとアスパラガスカリフラワーとともに(食塩0.01g)
・ブロッコリーのピューレとスナップエンドウ、蓮根を添えて(食塩0g)
●メイン
・チキンのロースト蜂蜜ビネガーとオニオンコンフィー雑穀物を添えて(食塩0.2g)

 ちなみに、とある管理栄養士によると、この塩分量は「著しく低い数値で、病院食の塩分量をはるかに下回るようなレベルです。おいしく食べさせるには、スパイスや香りなどでよほど工夫させないといけない」とのこと。

 パッと見たイメージでは、主食のライスが雑穀になっている以外は、高級そうな機内食です。

ANA「減塩機内食」食べてみた

 ANAの「塩分控えめ」のスペシャルミールを食べてみると、いずれのメニューもたしかに「塩分は完全に控えめ」。通常のメニューの塩加減とは、一線を画します。

 ただそのぶん、前菜であればトマトのジュレと酸味、メインであればチキンローストの香ばしさや胡椒の風味、ソースの玉ねぎの甘さなどが強く感じられるメニューです。またメニューは歯ごたえを感じられるものも多いことから、咀嚼することでうまみを感じさせるスタイルのもののようです。

 なお「THE CONNOISSEURS」とコラボしたスペシャルミールは「塩分控えめ」のほか低糖質・低脂肪・低カロリーの4種類。2021年10月1日以降、出発予定時刻の24時間前までに予約をすれば、ANA運航便日本発国際線の全路線、全搭乗クラスで食べることができるとのことです。