“特別背任″容疑に変わり、ルノーは日産に歩み寄る姿勢をみせるか
また付け替えた損失を資産管理会社に戻す際、信用保証に協力したサウジアラビアの知人が経営する会社に、日産子会社から計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を振り込ませ日産に損害を与えた疑いで21日に再逮捕された。
役員報酬の虚偽記載容疑での逮捕と今回では、意味合いが大きく異なる。虚偽記載では、不正を見抜けなかった日産も法人として起訴された。一方、特別背任はゴーン容疑者が加害者、日産は被害者という構図。西川広人日産社長兼CEOは「(ゴーン容疑者の不正問題は)次の段階に入ったのかなと思う」と話した。
日産はゴーン容疑者の不正を契機に、ルノー支配の今の資本関係見直しに連なるコーポレートガバナンス(企業統治)改革を進めたい意向。これに対しルノーはゴーン容疑者を会長兼CEOに留任させた状態で、日産のゴーン容疑者の後任会長人事に関与する意向を示すなどけん制する。
特別背任での逮捕でゴーン容疑者個人の犯罪という色合いが濃くなり、ルノーが日産に歩み寄る姿勢をみせるかが焦点となる。「人によって異なる解釈もあり得るこれまでの容疑とレベルが違う。個人の犯罪として分かりやすい。ルノー側にもかなりインパクトがあるのではないか」と関係者は指摘する。さらにゴーン容疑者の勾留が続けば、ルノーが解任に動く確率は上がる。
仏紙の報道によるとルノーに近い関係者が「ルノーは日産との資本構成を含め、バランス調整を行うことになる」と述べたという。変化の兆しは出てきた。
(文=後藤信之)
