【ライブドア・ニュース 29日 東京】 − 米検索エンジン最大手グーグルが、同社の衛星写真表示サービス「グーグルアース」の企業向け有償サービス「グーグルアース・エンタープライズ」を米国防総省などの政府機関に提供していることが明らかになった。グーグルアースに詳しいブログ「ogleearth.com」が27日付で伝えたもの。これは、米コロラド州コロラドスプリングズで、23-25日の日程で開催されていた政府機関向け製品展示会「AFCEA SpaceComm 2007」に出展していたグーグルが、政府関連の情報サイト「FCW.com」に対し、明らかにしている。それによると、グーグルは、国防総省傘下の国家地球空間情報局(NGA)や沿岸警備隊、アラバマ州政府などにグーグルアース関連のサービスを提供しているという。

  一般向けに無料で提供しているグーグルアースでは、商業衛星の写真を表示できるだけだが、一段と機能を強化したグーグルアース・エンタープライズでは、衛星写真に独自のデータを追加したり、写真加工ができる。国防総省などの政府機関は、この機能を使用することで、グーグルアースの写真に機密データを追加して使用するものと見られる。

  グーグルアースを巡っては、今月、英軍がイラクのバスラで武装グループの拠点を襲撃した際に、グーグルアースの写真を印刷したものが発見されており、同サービスがテロリストなどに悪用されるのではないかという懸念が高まっていた。【了】