「到着されます!」田園に囲まれた閑静な住宅街に、野太い声が響いた――。7月中旬のある朝、千葉県市原市の郊外にある指定暴力団『双愛会』の本部は物々しい雰囲気に包まれていた。本部内の駐車場では千葉県警や警視庁神奈川県警の捜査員ら10人以上が警戒にあたっている。厳戒態勢の中、午前10時半を回ったころ、仕出し業者の車が出入りし、ビニール袋を受け取った組員も連れ立って本部内に入っていく。何かの準備が進められて