右サイドで躍動したヤマル。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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[北中米W杯ラウンド32]スペイン 3−0 オーストリア/7月2日/ロサンゼルス・スタジアム

 現地7月2日にロサンゼルスで行われた北中米ワールドカップのラウンド32で、優勝候補のスペインがオーストリアと対戦。序盤から圧倒的に試合を支配し、3−0で快勝を飾った。

 この一戦で、マン・オブ・ザ・マッチに輝いたのが、2ゴールのミケル・オジャルサバルでも、2アシストのマルク・ククレジャでもなく、右ウイングで躍動したラミネ・ヤマルだ。鋭い仕掛けでオーストリアの守備陣を手玉に取り、何度もチャンスを作ってみせた。

 試合後、お立ち台のインタビューの登場した18歳は、「とても嬉しい。特にチームが(次のステージへ)進出できたことが何より重要だったからね。全員がダラス行きを目指して戦い、最終的に良い結果を残せた。それに、少しずつ自分らしいプレーができるようになってきたと感じているよ」と淡々とした表情で語った。
 
 次々に質問に答えていくなか、表情は硬いままで、笑顔はほとんど見せなかった。

「MVPに選ばれ、今回もハイレベルなプレーを見せ、周囲からも絶賛されていますが、私たちにはあなたが神妙な表情をしているように見えます。ゴールを決められなかったからなのか、それとも完全に満足はしていないからなのか」

 そう質問を受けた怪物は、こう回答している。

「どうだろうね。僕が笑顔を見せるのは、弟といる時くらいだからね。幸せかって? もちろん。次のラウンドに進めたわけだから、とても幸せだ。ただ、試合はもう終わったし、次の試合のことを考えないといけない。今はチームとして喜ぶべき時だ」

 この一戦で無双した怪物は、もう先を見据えていた。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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