熱波の仏、エアコン巡り党派対立 極右が普及遅れ批判

【パリ共同】熱波で多数の死者を出したフランスの政界で、エアコン使用の是非を巡る議論が白熱している。環境に悪いとして使用に反対してきた環境派や左派に対し、気候変動対策を過剰だと訴えてきた極右政党、国民連合(RN)はエアコンの普及の遅れを批判して対立。猛暑に苦しむ国民の支持を得て2027年の大統領選の追い風にしたい考えだ。
「猛暑は命を奪う。現時点でエアコンが唯一の解決策だ」。RNは6月30日、今後10年間の400億ユーロ(約7兆4千億円)規模の熱波対策を発表。RNのメナジェ議員が記者会見でエアコンの普及促進を訴えた。
フランスではエアコンの普及率が非常に低い。03年に歴史的な熱波で約1万5千人が死亡し、最近は毎年のように熱波が押し寄せているにもかかわらず、エアコン設置世帯は日本や米国の約90%に対し、約25%にとどまる。学校や病院でも設置されているケースは少ない。今回の熱波では、少なくとも約千人が死亡したとみられる。
普及の遅れの背景には、エアコン使用に否定的な論調が根強いことがある。
