浜岡原発のデータ不正、中部電力社内の複数部署が不正に関与…外部業者に「基準以上は除外」求める
中部電力浜岡原子力発電所(静岡県)の安全審査のデータ不正問題を巡り、原子力規制委員会の定例会合が1日に開かれ、社内の複数部署が不正に関与していたことが明らかにされた。
規制委は同社への聞き取り調査などを踏まえ、具体的な処分を決める方針だ。
中部電は原発の耐震設計の目安となる「基準地震動」を策定する際、あらかじめ作っておいた大量の地震動のデータから都合の良いものを選ぶなどし、原発で想定される揺れを過小評価していた疑いがある。中部電は今年3月、策定に使われた地震動225ケースのうち、少なくとも108ケースで意図的なデータ操作があったと発表した。
この日は、規制委事務局の原子力規制庁が新たに63ケースについて不正なデータ操作の手法を報告した。中部電で原発を担当する原子力土建部は、地震動の計算を外部業者に委託した際、事前に提示した基準以上になった揺れは除外するように求めていた。
さらに業者が計算した多数の揺れの中から基準地震動を導き出す代表的な揺れを決める時に、前もって施設設計などを担当する部署に相談。選んでほしくない揺れは△、影響が懸念される揺れは×印を示してもらい、その意見を踏まえて同部が代表的な揺れを決定し、規制委に提出する審査書類に記載していた。
こうした不正が発覚したのは「公益通報制度」に基づく規制委への情報提供がきっかけだった。定例会合では、規制委が中部電に調査開始を伝えた昨年5月以降も、社内で事後的にデータ操作を続けていたことも明らかになり、神田玲子委員は「上層部の関与がある可能性がある」と発言した。
今回の不正を巡って、中部電は具体的な調査を外部弁護士で構成する第三者委員会に委ねている。規制委は第三者委がまとめる報告書を参考に調査を続けて、不正の全容解明を進める。

