6月26日、済南遥墻国際空港で多言語AI透明スクリーンを介して職員とコミュニケーションをとる外国人旅行者(左)。(済南=新華社記者/蕭海川)

 【新華社済南7月1日】中国の多くの空港サービス窓口で、増え続ける外国人客への対応にスクリーンが活用され、言葉の壁の解消に役立っている。

 山東省の済南遥墻(ようしょう)国際空港の旅客サービスセンターで6月26日、ロシア人旅行者のポリーナ・ゴンチャロワさんが移動について問い合わせをしていた。当直主任の宋霊子(そう・れいし)さんは、ポリーナさんをカウンターにある半透明のスクリーンの前へと案内した。2人がスクリーンを挟んで言葉を交わすと、宋さん側の画面にはポリーナさんがロシア語で話した質問が中国語で表示され、ポリーナさん側の画面には宋さんが中国語で回答した内容がロシア語で表示された。

 SF映画に出てきそうなスクリーンは、中国の音声認識大手、科大訊飛(アイフライテック)が開発した「多言語人工知能(AI)透明スクリーン」。2025年4月に4台導入されて以来、累計6千人以上の旅行者の各種問い合わせに対応してきた。旅行者の言語は英語や韓国語、日本語、ロシア語が中心だが、タイ語やベトナム語、フランス語、ドイツ語も増え続けている。

6月26日、済南遥墻国際空港で多言語AI透明スクリーンを介して職員とコミュニケーションをとる外国人旅行者(右)。(済南=新華社記者/蕭海川)

 宋さんによると、これまで空港の旅客サービス部では6人がチームとなって、主に英語、日本語、韓国語による通訳や案内業務を行ってきた。ここ数年、中国のビザ免除や出国時税還付などの政策が最適化されるにつれて、世界中で中国旅行ブームが巻き起こっている。そのため、空港での多言語サービスに対する需要はますます大きくなっていた。

 従来の有人通訳では対応できる言語に限りがあり、人員配置の負担が大きいという業界の課題を解決するため、多言語AI透明スクリーンはAI技術を活用し、口岸(通関地)における対外言語サービスの弱点を補っている。アイフライテックの李煥波(り・かんは)さんは同製品にについて、自社開発のリアルタイム翻訳技術を搭載し、38言語のリアルタイム識別、双方向翻訳、音声読み上げに対応していると説明。両面高精細透明スクリーンの設計により、旅行者と職員は対面で直感的にコミュニケーションがとれ、翻訳内容はリアルタイムでスクリーンに表示される。関連機器はすでに北京や済南、青島など複数の国際空港に導入されている。(記者/蕭海川)